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米長期金利およそ4カ月ぶりに4%台に 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆欧州時間には135円台前半まで売られたドル円はNYで
再び136円34銭まで上昇。米長期金利が4%台に乗せた
ことが材料に。
◆ユーロドルは底堅く推移し、1.0691まで上昇。
ECBによる利上げ観測が支えとなり、対円でも145円台
前半まで買われる。
◆株式市場はまちまち。金利上昇を嫌気してナスダックは76ポイント
下げたが、ダウは小幅に上昇。
◆債券は続落し、長期金利はおよそ4カ月ぶりに4%の大台に。
◆金と原油は続伸。

◆2月ISM製造業景況指数            →  47.7
◆2月S&Pグローバル製造業PMI(改定値)   →  47.3
◆2月自動車販売台数               →  1489万台(年換算)

本日の注目イベント

◆豪   豪1月住宅建設許可件数
◆欧   ユーロ圏1月失業率
◆欧   ECB議事要旨(2月24日会合分)
◆欧   ユーロ圏2月消費者物価指数(速報値)
◆米   新規失業保険申請件数
◆米   カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
◆米   ウォラーFRB理事、オンラインイベントで講演


2月から続く米経済指標の上振れで、米金融当局の利上げが長期にわたって
継続されるとの観測が徐々に強まり、これがドル円を支える展開が続いてい
ます。昨日は東京時間の夕方にはドル円が上値を重くし、136円台を割り
込む
動きを見せました。NYがオープンする前には135円25銭近辺までドル
安が進みましたが、2月のISM製造業景況指数を材料に再びドルが上昇し
、136円34銭まで買われています。同総合指数は製造活動の拡大・縮小
の境目である「50」は下回ったものの、6カ月ぶりに上昇しています。
市場は特に仕入れ価格指数に注目したようです。同指数は「51.3」と、
昨年9月以来となる「50」を超えており、コスト上昇を示唆しています。
米インフレが再び上昇するとの懸念から、株と債券が売られ、長期金利はお
よそ4カ月ぶりに節目の4%台に乗せました。

加えて、この日は2人のFOMCメンバーがタカ派的な発言を行ったことも
債券売り、ドル買いにつながっています。
相次ぐ米経済指標の上振れが発表される中、FOMCメンバーがタカ派的な
発言を行う可能性が高いというのは想定内ですが、ミネアポリス連銀のカシ
ュカリ総裁はサウスダコタ州でのイベントで、「25ベーシスポイントか5
0bpかについて、現時点ではオープンマインドでいる。私にとっては、当
局の金利予想分布図(ドットプロット)で示唆する内容の方が、25bpか
50かどうかよりも重要だ」と述べ、「利上げがサービス部門の減速につな
がっている兆しがまだあまり見られず、それが気掛かりだ」と語っています
。また、アトランタ連銀のポスティック総裁も、「フェデラルファンド(F
F)金利を5-5.25%に引き上げ、2024年もしばらくその水準で維
持する必要がある」との認識を示しています。
このような発言が米長期金利を4%台に押し上げ、金利スワップ市場では政
策金利が9月に5.5%でピークに達するとの見方を織り込みつつあります
。次回FOMCは今月21-22日に開催されますが、それまでに発表され
る雇用統計やCPIの結果次第では50bpの利上げの可能性もありそうで
す。またそれまでに予想されるFOMCメンバーによるタカ派発言にも注意
が必要です。
利上げ幅が拡大され、利下げのタイミングが徐々に先に延びている印象です
が、現時点ではまだ0.25ポイントの利上げと、2024年第1四半期に
は利下げに向うとの見方は維持されていると考えます。


ドル円は今週に入り、日足チャートでは完全に「雲抜け」を完成させていま
す。
ドル円はもうしばらく上昇する余地はありそうですが、この「雲抜け」は形
としてはあまり良くありません。
相場が勢いよく上昇して雲を抜けたというよりも、雲そのものが右下に下が
ってきたことで、結果として「雲抜け」が完成した形になっています。
また、「38.2%戻し」の水準を一旦は抜けましたが、まだ抵抗されてい
る印象も残ります。再び上昇して139円50銭~140円の壁に挑むの
かどうか、もうしばらくは発表されるデータを確認する必要があります。

本日のドル円のレンジ予想は135円~137円と変わりません。


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