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NY市場の金融不安やや収まる 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆前日132円30銭まで売られたドル円は反発。
米金利の上昇もあり、NYでは134円90銭まで上昇
◆ユーロは底堅く推移し、1.0750まで上昇。
◆株式市場は3指数が反発。信用不安の最悪期は過ぎたとの
見方もあり、ダウは6日ぶりに上昇。
◆債券も巻き戻しが入り反落。長期金利は3.68%台に上昇。
◆連日大きく買われていた金は小幅に反落。原油は大幅に続落し、
一時は70ドル台後半まで売られる。昨年12月以来の安値に。

◆2月消費者物価指数  → 0.4%(前月比)

本日の注目イベント

◆日   日銀金融政策決定会合、議事要旨(1月17日、18日分)
◆中   中国2月小売売上高
◆中   中国2月鉱工業生産
◆欧   ユーロ圏1月鉱工業生産
◆米   2月小売売上高
◆米   3月NY連銀製造業景況指数
◆米   2月生産者物価指数
◆米   3月NAHB住宅市場指数
◆加   カナダ2月住宅着工件数


シリコンバレー銀行(SVB)などの破綻にともなって急速に高まった金融不安から、
米国だけではなく日本でもその影響は大きく、昨日の日経平均株価は銀行株が下げをけ
ん引し、600円を超える下落でした。ドル円は前日のNYで132円30銭を付けた
後は、落ち着いた動きとなり緩やかなドル買い戻しが優勢の展開でした。NYでは今回
の混乱も「最悪期は過ぎた」といった声も聞かれ、前日までの巻き戻しの動きが優勢で
した。

ドル円は米長期金利が大きく上昇したことで134円90銭前後まで買われ、NY株式
市場でも3指数は揃って大幅に反発して取引を終えています。リスク回避の強まりから
大幅に買われた金も昨日は反落しましたが、下げ幅は小幅でした。一方、WTI原油価
格は前日比3ドル47セント(4.6%)下げ、71ドル台で引けています。
潤沢な供給と米経済の先行き不安の高まりで売られたようですが、一時は70ドル台ま
で売られ、昨年12月以来となる安値に沈んでいます。
原油価格についてはゴールドマンなど、多くのビッグ・プレイヤーは夏辺りまでに10
0ドル台を回復すると予想しています。

注目された米2月の消費者物価指数(CPI)は、総合指数では前月比「0.4%」、
前年同月比「6.0%」と、今回は市場予想と一致していました。ただ、コア指数の前
月比では「0.5%」上昇しており、予想の「0.4%」を上回っています。
この結果に、おそらくパウエル議長もほっと胸をなでおろしたことでしょう。
インフレ率が予想を上回ったとすれば、利上げ圧力は続く一方、SVBの経営破綻を受
けて金融安定へのリスクが増大するなか、利上げと利下げとの板挟みとなり、FRBに
とっても難しい判断を迫られる状況になります。
このような背景もあり、来週行われるFOMC会合での金融政策を巡っては、市場の見
方も大きく振らされています。
パウエル議長の議会証言を境に、「0.5ポイントの利上げ」確率が一気に高まり、金
融市場も「0.5」を織り込む形で動きましたが、SVB破綻をきっかけにその見方が
大きく後退。欧米の大手金融機関数行は「3月会合では利上げ見送り」に見方を変え、
ノムラ・インターナショナルに至っては、「利下げ」まで予想していました。
そして、昨日のNYではやや落ち着きを取り戻したこともあり、「0.25ポイントの
利上げ」と、再び元の鞘に戻った状況です。
この後会合までには、輸入物価指数、ミシガン大学消費者マインド、景気先行指数など
の発表も控えており、再び予想が変るかもしれませんが、個人的には「0.25」の可
能性が高いと予想しています。

黒海上空で哨戒活動中の米空軍無人機が、ロシアの戦闘機に衝突されて墜落したと米欧
軍が明らかにしました。
それによると、米軍の「MQ-9」無人機はロシアの戦闘機「Su-27」2機から数
回にわたってインターセプト(進路妨害)を受け、そのうち1機はMQ-9のプロペラ
に接触したようです。(ブルームバーグ)
偶発事故とはいえ、やや不穏な雰囲気もあります。中国の習近平国家主席はプーチン氏
との会談を予定しており、その後ウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談も予定
されています。中国が停戦への仲介を担う可能性もある中、事態が悪化しないか懸念さ
れます。

ドル円は132円台前半から反発したことで、日足ではローソク足が再び雲の上に顔を
出した格好です。日足チャートを軸に見る限り、ドル円のトレンドはまだ変わっていな
いと判断できます。
ただ来週にはFOMCを控えており、上記ロシアと懸念材料もあり、さらに米国発の金
融不安もまだ完全に払拭されたわけではありません。まだまだどちらに動くのか、手探
りの状況は続きます。

本日のドル円は133円~135円程度を予想します。


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