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「QE3」決定でドル全面安 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • FOMCで「QE3」が決定されたことを受け、ドルが全面安の展開となり

    ドル円は一時77円13銭まで下落。その後は米長期金利の下落が限定的

    だったことや、介入警戒感から買い戻しが入り77円半ばで引ける。

  • ユーロは「QE3」発表まではジリ安が続いていたが、発表直後から

    ユーロ買いが強まり、一気に1.30台までユーロ高ドル安が進む。

  • ドルは主要通貨に対して大幅に下落したが、クロス円全般では円安傾向が

    強まる。ドル円が介入警戒感から円が伸び悩んだことが背景。

  • 株式市場は「QE3」を素直に好感。ダウは前日比206ドルの大幅高を

    演じ、引けでは1万3500ドルに乗せ、連日の高値更新。

  • 債券は反発したものの、「QE3」で資産購入の対象が国債ではなかった

    ことから価格の上昇は限定的だった。

  • 金、原油価格は大幅に反発。「QE3」が決定されたことで、資金が商品市場

    などへ幅広く向かうとの連想が働く。

  • 8月生産者物価指数 → +1.7%

  • 新規失業保険申請件数 → 38.2万件


    本日の注目イベント




    • 日   7月鉱工業生産(確報)

    • 欧   ユーロ圏8月消費者物価指数(確報値)

    • 欧   ユーロ圏財務相会合(キプロス)

    • 欧   EU財務相会合(キプロス)

    • 欧   ギリシャ 救済融資受け入れのための緊急策を発表

    • 米   8月消費者物価指数

    • 米   8月小売売上高

    • 米   8月鉱工業生産

    • 米   8月設備稼働率

    • 米   9月ミシガン大学消費者信頼感指数(9月)


      市場の大方の予想通り、今朝方のFOMCで「QE3」が決定されま

      した。

      株式市場は素直に反応し、ダウは前日比206ドルと急騰し、為替市

      場では「ドル全面安」の展開からユーロドルは5月9日以来となる1.

      30台に乗せました。

      ドル円も円買いが優勢の中、一時約7ヵ月ぶりとなる77円13銭まで

      円高ドル安が進みましたが、介入警戒感からその後は買い戻しが入

      り、77円50銭近辺でNYでの取引を終えています。

      財務相の中尾財務官は「明らかに投機的だ。日本としてこのような

      動きを看過することはできない」と述べ、介入を行う構えを見せてはい

      ますが、今回の円高は「投機的」とも思えません。米国が自国の景気

      を最優先したため「QE3」を決め、その結果、ドルが全面安の展開に

      なっており、「追加緩和」が実施されればある程度予想された動きだ

      ったからです。

      円だけが投機的に狙われたわけではなく、ユーロなど主要通貨もとも

      に大きく上昇していることを見ても明らかです。

      ただそうは言っても、このまま77円台割れを放置しておけば、昨年10

      月31日の時の様に、今度は「投機的な動き」から、円高が加速する

      可能性もあります。

      当局としたら、ある程度早めに手を打っておく必要があるということです。

      円は、一旦円高方向に勢いがつくと、かなりのスピードで円高が進行

      することは過去の歴史でも明らかです。

      今回の「QE3」では、MBS(住宅ローン担保証券)を月に400億ドル

      (約3兆1千億円)のペースで購入することが決定されました。

      回復基調が鮮明になりつつある米住宅市場ですが、住宅ローン金利

      をさらに低下させることで住宅市場の完全復活を図りたいという意図の

      様です。

      また、ほぼ市場に織り込まれていましたが、「ゼロ金利」政策を、現行の

      2014年後半から、さらに2015年半ばへと延長することを決め、市場

      に金利低下への圧力を加えることも決定しています。

      FOMC声明文では「労働市場の見通しが大幅に改善しない場合、委

      員会は物価が安定した状態で状況が改善するまで住宅ローン担保証

      券の購入を継続するほか、追加の資産購入を実施し、必要に応じて他

      の政策手段を導入する」と記述され、MBSの無期限の購入と必要とあ

      れば、さらなる「追加緩和」の可能性も示唆しています。

      ECBが無制限の国債購入を決定し、FRBが大胆な「QE3」を実施した

      ことで、今度は日銀が行動する番です。

      ドル円の今後の展開も、各中銀がどれだけ量的緩和に積極的であるか

      によって方向づけられる面もあることから、日銀に対するプレッシャーが

      相当強まることも予想されます。

      その日銀の政策会合は、連休明けの18~19日に開催されます。

      76-77円台といった円高水準が続くのであれば「追加緩和」に動く可

      能性がかなり高いと予想します。

      特に、市場に近い審議委員が2名加わったことで、今回は市場が期待

      する政策が実現され易い状況かと思われます。

      昨日のNY市場で77円13銭まで円高が進んだドル円ですが、株高が

      進行していることから本日の東京市場でも株高の影響を受け、ややド

      ルが堅調に推移することが予想されます。

      ただドル円の上値は重く77円台後半ではドル売りも控えているものと思

      われ、株価との連動が観られなうようなら77円半ばを下回り、NYの円

      高水準を目指す可能性もありそうです。

      それでも東京タイムでは介入警戒感もあり、ドルの下落も限定的でしょう。

      来週月曜日は東京市場が祝日で休場となる為、週末の今夜から来週

      にかけて76円台が見られるのかどうか?

      そして、昨年10月末以来となる当局による介入が行われるのかどうか

      が注目されます。

      「円高の夏」ならぬ「円高の秋」への入り口にならないよう、政府・日銀

      の行動に期待したいと思います。

      「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言われる言葉ですが、今年も「秋分の日」

      が過ぎても暑さは続きそうです。

      それでも朝晩の気温は確実に秋めいていることを実感できる日が増え

      て来ています。

      良い週末を・・・・。
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