ドル円77円台半ばから反発
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- アジアから欧州市場にかけて77円半ばを割り込んだドル円は、
NY市場では経済指標の悪化や株価の下落に高金利通貨が売られ
ドルが買い戻される。ドル円でも終始円売りが継続され一時78円台を
回復し、77円90銭前後で引ける。 - ユーロドルは1.29台半ばまで上昇した後、ドル買いが優勢と
なり1.28台前半まで下落。スペインが同国銀行のストレステスト
の結果を発表し、資本不足額が593億ユーロだったことから
ユーロ買い戻しに繋がり1.28台半ばで取引を終える。 - 株式市場は反落。経済指標が予想を下回り、景気の先行き不安から
ダウは48ドル安。 - 債券相場は反発。株安や景気に対する先行き懸念から買われ、
10年債利回りは1.63%台に低下。 - 金は小幅に売られ、原油価格は続伸。
- 8月個人支出 → +0.5%
- 8月個人所得 → +0.1%
- 8月PCE・コアデフレータ → 1.6%
- 9月シカゴ購買部協会指数 → 49.7
- 9月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) → 78.3
本日の注目イベント- 日 9月日銀短観
- 中 中国9月製造業PMI
- 欧 ユーロ圏9月製造業景気指数
- 欧 イタリア9月財政収支
- 欧 ユーロ圏8月失業率
- 米 9月ISM製造業景況指数
- 米 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
ドル円は先週末のアジア市場で、最初の節目と見られていた77円半ばを
割り込み、77円44銭まで円高ドル安が進みましたが、NY市場では
一転してドルが買い戻され78円台を回復する場面もありました。
先週もこの欄で、下値のメドは77円台半ばで、もし割り込んだ場合は
77円13銭が意識されると書きました。
ただ、それでも今週の雇用統計を確認するまでは急激な円高には
振れないのではないかと予想しましたが、米経済指標が全般的に
軟調だった割にはドルは持ちこたえ、堅調な動きでした。
ドル円は依然として上値の重い展開を予想します。
シカゴ購買部協会が先週末に発表した景気指数は「49.7」と、
今年初めて好不況の分かれ目である「50」を割り込みました。
先月のFOMCで追加緩和を決めた後の記者会見でバーナンキ議長は、
「必要ならさらなる緩和もある」と述べていましたが、今後米経済指標の
悪化が続くと市場は再び「追加緩和」を織り込む動きになる可能性が
あります。
その意味で、今週末に発表される「9月の雇用統計」が今から注目
されます。
上述のように、ドル円は77円半ばを割り込んだ水準で一旦サポート
されました。
今後の展開は米「雇用統計」の結果と、日銀の決定会合での判断が
相場を左右しそうですが、決定会合での判断材料の一つになるのが、
本日発表の「日銀短観」です。
事前予想では、大企業・製造業DIは「-4」と、前回よりも
悪化しているとの見方ですが、さらに悪化しているようだと、日銀は
さらなる「追加緩和」を検討するとの見方から円安方向に振れることも
考えられます。
上値のメドは、先ずは78円03銭で、ここには「1時間足」の
200日移動平均線があります。
先週末のNYでの高値も、この移動平均線を上抜けしそうに
見えましたが完全には抜けていません。
また、さらに上の水準では78円15-30銭前後に200日移動平均線と
「雲」があり、この水準を明確に抜ければ、テクニカル的には上昇モードに
入ると見られそうです。
ユーロドルは1.28台前半から1.29台半ばでもみ合いを続けていますが、
やはり焦点はスペインが支援要請に踏み切るかどうかという点です。
先週末同国の銀行のストレステストの結果を発表しましたが、資本
不足額は予想より少なく、ユーロ買い戻しに繋がる場面がありました。
この結果を受けスペイン政府は今週にも支援要請を行うとの見方もあります。
支援要請を行ったとしても、同国銀行の不良債権問題と州政府の財政問題が
すぐに解決するものでもありませんが、市場はひとまず好感してユーロ買い
で反応しそうです。
その際に1.30台を回復できるかどうかも焦点になりそうです。
ユーロ危機は間もなく4年目になります。
ECBが支援要請を条件にスペイン国債購入を決めたことで一旦危機は去った
感もありますが、ユーロ相場を見る限り「まだ小康状態」と言えます。
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- 日 9月日銀短観
- [2012/10/01 09:34]
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