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日銀総裁に黒田氏報道で円下落 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場



  • ドル円は小動き。日米首脳会談でのTPP参加への結果を

    見極めたいとのムードもあり、ドル円は93円台前半から93円台

    半ばで推移。

  • ユーロドルは上値の重い展開が続く。欧州景気への懸念から

    ユーロドルは1.3145まで売られ、1月10日以来の水準を付けた

    が、独ifo景気指数が好転していたことで買い戻しも入り1.31台

    後半で引ける。

  • 株式市場は大幅続伸。独経済指標の好転や、好調な企業決算を

    受けダウは前日比119ドル高と、3営業日ぶりに1万4000ドル台を

    回復。

  • 債券相場は反発。価格が上昇し、1週間ぶりに2%台を割り込む。

  • 金は反落、原油価格は小幅に反発。

    本日の注目イベント


    • 中   中国2月HSBC製造業PMI

    • 欧   イタリア総選挙(25日まで)

    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演



    今朝の経済紙一面トップは「日銀総裁に黒田氏」と報じています。

    さらに副総裁の一人も学習院大学の岩田教授で固まったようです。

    いずれも金融緩和には積極的な人物で、岩田教授は「自分が総裁

    になれば、2年以内デフレから脱却できる」と述べている人物です。

    候補者に挙がっていた5~6名の中では、「最も安倍総理の政策に

    近い候補者のペアー」とみることができそうです。

    この報道を受けて、円は早朝から主要通貨に対して大幅に売られ

    ています。

    ドル円は一時94円77銭まで円安に振れ、先週末のNY市場の引け

    値から「窓を開け」直近の円の最安値を更新しました。

    また、ユーロ円、豪ドル円なども軒並み円安に振れて、こちらも大きく

    窓を開けています。

    金融緩和に積極的な2名の候補者が正副総裁に就くことで、今後さ

    らに大胆な政策を打ち出すのではないかとの期待も膨らみ円売りに

    拍車がかかっており、安倍内閣が掲げる「デフレからの脱却」にさら

    に近づいて行くのではといった観測も高まってきました。

    先週安倍総理は総理就任後初の訪米を行い、オバマ大統領との

    トップ会談で「TPPへの参加」を表明しました。

    国内では農業団体からの圧力もあり、「TPP交渉への参加」は難し

    いのではないかと見られていましたが、米国にも「自動車産業」から

    例外を求める声もあり、この部分から米国との交渉の余地があり「聖

    域なき関税撤廃」が前提ではないことが確認され、それでは「交渉

    に参加します」ということになったわけです。

    自民党の中にはそれでも異を唱える議員もいるようですが、安倍政

    権の掲げる「第3の矢」である成長戦略には欠かせない政策です。

    その意味で、今回の「TPPへの参加」は政策実現に向けて大きな

    一歩を踏み出したと言えます。

    さて、ドル円は94円台を3回テストして上抜けできないまま小幅な

    調整が続いています。

    特に、94台半ばが一つの壁になっており、今朝早い時間にはこの

    水準を抜けましたが、これは参加者が少ない時間帯で、94円台半

    ば超えには「ストップ」もあり、このため94円77銭まで「ドル高円安」

    が進んだものと思われます。

    今後ドル円が95円台に乗せるには、94円台半ば超えが定着する

    ことが必要です。

    ほぼ一本調子で円安が進んできたここ3ヵ月でしたが、最初に94円

    台を記録してから既に3週間程度が経過しています。

    明らかに上昇スピードに変化が出ており、これまでとは異なる動きに

    なっています。

    95円はその意味でも重要な水準になっていると考えられます。



    日銀正副総裁人事はこの後国会の承認を経て正式に決まりますが、

    「TTP交渉への参加」と「日銀正副総裁人事」という二つの大きなイ

    ベントを消化しました。

    今後「円安株高」がもう一段進むには、正式にTPPへ参加しその結果、

    規制緩和などを大胆に行い具体的な成長戦略がどの程度描けるかと

    いう点が重要です。安倍政権発足以来、「人気が先行していた」面は

    否めません。今後はその実行力が問われる段階に入って来ました。

    同時に日銀正副総裁が決まり、安倍総理の言う「異次元の緩和」をどの

    ように実行していくかも問われます。

    街角では「景気が少し良くなったと感じる」という声も出てきました。しかし

    それは株高による「資産効果」影響が多少でて来ただけで、本当にデ

    フレから脱却できると考えている人はまだ少数です。今後経済成長を高

    めるための政策をさらに実施して行くことで、これまでの「円安株高」を維

    持できるものと思います。

    米国では強制的な債務削減開始まで残された時間は多くありません。

    一歩間違えば、大きく円高方面へ「Uターン」することも考えられます。

    ここまで着実に「有言実行」を行ってきた安倍政権。

    3月からは「第2ステージ」に入り、そのリーダーシップがさらに注目されます。
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