ドル円早朝も101円台前半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はウクライナ情勢の緊迫感が増したことで円買いが優勢となり
101円67銭まで下落。その後は米経済指標の改善に反応し102円台
前半まで戻すも上値は重く、101円75-85銭で越週。 - ドル安が進む展開からユーロドルでもユーロ買いが活発となり、ユーロは
1.3825まで上昇。昨年12月末以来のユーロ高水準を記録。 - 株式市場は消費者信頼感の改善などを手掛かりに3日続伸。ダウは49ドル高
と1万6300ドル台を回復。 - 債券はウクライナ懸念から買い物を集め小幅に上昇。10年債利回りは2・64%
まで低下。 - 金は反落し、原油は小幅に反発。
- 10-12月期GDP(改定値) → +2.4%
- 2月ミシガン大学消費者信頼感指数(改定値) → 81.6
- 1月中古住宅販売成約指数 → +0.1%
本日の注目イベント - 中 中国 2月非製造業PMI
- 中 中国 1月HSBC製造業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏2月製造業景況感指数(改定値)
- 欧 ドラギ・ECB総裁欧州議会で証言
- 米 1月個人所得
- 米 1月個人支出
- 米 1月PCEコアデフレーター
- 米 2月ISM製造業景況指数
ロシアがウクライナへの軍事介入を決めたことに対し、オバマ大統領は
直ちに警告を与えたものの、ロシアのプーチン大統領がその警告を無視
したため緊迫が一段と高まっています。
米国が6月にロシアのソチで開催される「G8」への参加を見合わせて
いることで、英、仏、カナダなども足並みをそろえ、今後は日、独など
も追随する可能性が高いと思われます。
さらに週末には、中国昆明で無差別襲撃があり、メディアによればウイ
グル自治区の独立派によるテロではないかとの観測が高まっており、
「中ソ」で緊張が高まっています。
先週末の米経済指標は強弱まちまちで、いまいち米景気の拡大を見極め
るには物足りない状況のなか、予想外の緊張の高まりから、安全通貨の
円買いが徐々に強まっている状況です。
週明けのオセアニア市場でも、先週末のNY市場の引け値から30ポイ
ント程円高方向で取引が開始されており、一時101円30銭まで
「ドル安円高」が進んでいます。
先週までは102円台でのもみ合いが続き、この欄でも指摘したように
「日足」のボリンジャーバンドは急速に「縮小」しており、いつ「拡大」
してもおかしくない状況でした。
今朝の同指標は上のバンドが下落から上向きになり、下のバンドも上向
きから下向きに変化し始めて、いよいよ「拡大」し始めたことを伺わせ
ています。
「中国、ロシア」での緊張の高まりを考えると、円高に振れる可能性が
高まって来たと思われます。
「日足」の一目均衡表でも既にローソク足が「雲」を下抜けしており、
下落しそうな形を見せ始めています。
こうなると下値のメドは2月初旬に3日連続でテストして抜け切れなか
った「120日線」で再び下落が抑えられるのかどうかが注目されます。
現在この「120日線」は101円20銭に位置しており、ここを下抜
けすると100円台が見えて来ることになりそうです。
軍事衝突の可能性の高まりから円に対する需要が見込まれ、やや円高方
向に振れ易い状況の中、ドルがしっかりサポートされるには米経済に対
する信任が必要です。
今週は本日、ISM製造業景況指数が発表される他、週末には「2月の
雇用統計」も発表されます。
ドルが再び102円~103円に戻すにはこれらの経済指標で米景気の
底堅さを確認することが不可欠です。
また6日の木曜日にはECBの政策委員会が開催され、ここで追加緩和
が実施される可能性も高まっています。
ユーロは先週末、対ドルで1.38台に乗せ、昨年末以来のユーロ高水
準です。
ドルが売られ易いことから、ドル売りユーロ買いも強まっているわけで
すが、ECBが追加緩和に踏み切ればユーロが再び下落することも考え
られ、そうなるとドル円が下落し、ユーロ円も下落する、「円の独歩高」
という構図も考えられます。
従って、今週は円がどこまで買い戻されるのかを見極める週になりそう
です。
本日は朝方10時に中国の非製造業PMIが発表されます。
既に先週土曜日に製造業のPMIが発表されており、こちらも前月より
弱めの内容になっています。
非製造業PMIが先月の「53.4」に比べ大幅に悪化しているようだ
と、上海株や日経平均株価が下落し円高が進むことも十分考えられます。
本日のレンジはやや広めで、100円50銭~101円90銭程度を予
想したいと思います。
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- [2014/03/03 08:56]
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