ドル円102円台でもみ合い
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は102円台で堅調に推移。ケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が
会談したことで、ウクライナ情勢が好転するとの観測から102円台半ばを
超す場面があったが、ADP雇用者数が市場予想を下回ったことで小幅に下落。
102円30銭前後で取引を終える。 - ユーロドルは1.37台でのもみ合いが続く。ユーロ圏の小売売上高が
好調だったが相場への影響は限定的で、今夜のECB理事会の結果を見極めたい
との雰囲気が広がった。 - 株式市場は前日とほぼ変わらず。雇用関連の指標は市場予想を下回ったが、
株価は堅調に推移。ダウは35ドル下げたものの、ナスダックは6ポイント上昇。 - 債券相場も横ばい。非製造業景況指数が予想に届かず、景気腰折れの思惑が
強まった。 - 金は小幅に反発。原油は予想以上の在庫の積み上がりを受けて続落。
- 2月ADP雇用者数 → 13.9万人
- 2月ISM非製造業景況指数 → 51.6
本日の注目イベント - 豪 豪1月貿易収支
- 豪 豪1月小売売上高
- 欧 ECB政策金利発表
- 欧 ドラギ・ECB総裁記者会見
- 英 BOE政策金利発表
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 ダドリー・NY連銀総裁、WSJ紙とインタビュー
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
ウクライナ情勢を睨みながらもドル円は堅調に推移しました。
海外市場では米国とロシアの外相会談を受け、102円台半ばを
超える場面もありましたが、102円70銭あたりから上値の水
準が意識されて、それ以上上値を追う展開にはならなかったもの
の102円台は維持しています。
地区連銀経済報告(ベージュブック)では、全12地区のうち
8地区が「経済活動の改善度合いは緩慢、ないしは緩やかとさ
れた」とされ、ニューヨークやフィラデルフィアの両地区では
「異例に厳しい天候が原因」で経済活動が低下したと報告され
ています。
また、その他の地区でも一部は天候が原因で景気の減速が見ら
れたとの報告もあり、やはり異常な寒波の影響が
経済活動を緩慢にさせたことが明らかになりました。
昨日はこれ以外にも経済指標が発表されましたが、いずれも
軟調な結果になっています。
ISM非製造業景況指数は「51.6」と、低水準でした。
好不況の分かれ目である「50」は超えましたが、2010
年以来の低水準でした。
また、今週末の雇用統計を占う意味で重要なADP雇用者数も、
市場予想の15万人に対して、13万9000人と、こちらも
低調な結果になっています。
さらに前月分も下方修正されており、週末の雇用統計に対する
不安もやや高まって来ました。
それでもドル円は堅調に推移しており、102円台を維持して
います。
102円台後半から上値が重いものの、101円20銭から反
発していることで「底堅い」とも言えそうですが、
ウクライナ情勢の緊迫で円買いが一旦は強まった状況から、
元に戻ったと見るべきでしょう。
依然として101円~103円のレンジ内の動きが続いている
と見られます。
テクニカルでは一目均衡表の「遅行スパン」がローソク足と交
わる水準まで上昇しており、102円60銭を超えることがで
きれば「好転」が見られそうです。
この水準から上値は、ここ1ヵ月以上抜け切れていない水準で
実需のドル売りが集まりやすいレベルでもあります。
これまでにも述べてきたように、この水準を上抜けするには明
確な「ドル買い材料」が必要で、それは米景気が拡大している
というデータに他なりません。
昨日のADP雇用者数は期待外れに終わりましたが、この指標
と本番の雇用統計の結果が大きく異なることはすでに何度も経
験しています。
雇用統計に期待したいと思います。
本日はECBの理事会があり、ここで何らかの追加緩和策が発
表されるとの見方が根強いことからユーロのポジションには注
意が必要です。
予想レンジは101円80銭~102円80銭程度と見ています。
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- [2014/03/06 09:08]
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