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日本国債格下げで円乱高下 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は乱高下。ムーディーズが日本国債を格下げしたことから欧州市場で

    一時119円14銭までドル高が進んだが、その後株価の下落予想や、追加緩和期待の

    後退から117円86銭まで下落。引けにかけては118円35銭近辺まで

    反発して取引を終えた。

  • ユーロドルはドル安が進んだことで一時1.25台までユーロ高が進んだものの、

    ECB理事会を控え積極的な取引は限られた。

  • 株式市場は下落。中国のPMIが低調だったことや、ブラックフライデー商戦の

    不調が嫌気され、ダウは51ドル安。

  • 債券相場は7日ぶりに反落。ISM製造業景況指数が予想を上回ったことや、

    原油安が個人消費にとってプラスになるとのNY連銀総裁の発言を手がかりに売られた。

  • ドル安が進んだことで金は42ドル高と1218ドルまで上昇。原油も急激な下げから

    割安感もあるとの見方から買い戻され、69ドル台を回復。


  • 11月ISM製造業景況指数 → 58.7

    本日の注目イベント

  • 豪   RBAキャッシュターゲット

  • 日   11月マネタリーベース

  • 欧   ユーロ圏10月生産者物価指数

  • 米   イエレン・FRB議長、学生向けにスピーチ


    大手格付け会社ムーディーズの日本国債格下げはやや唐突でした。

    以前この欄でも消費税増税を延期した場合、財政規律の悪化から格下げのリスクがある

    ことは触れましたが、このタイミングは意外でした。

    しかも、「A1」で、上から4番目の格付けとなり、日本国債の安全性が中国、韓国よ

    りも下になったわけです。

    国債の格下げは本来、その国の安全性の低下につながることから、発行体は資金調達コ

    ストが上がり、財政的にはマイナスになります。

    さらに格下げが続けば、日本国債が売られ、長期金利の急騰につながりますが、日本の

    現状は様相が異なります。

    日銀が異次元緩和で、年間80兆円もの国債を買い占めているからです。

    日本の長期金利が0.43%という低水準で推移しているのも、日銀が国債を一手買い

    しているからに他成りません。従って、今回の格下げでも現在の緩和政策が継続されて

    いる限り長期金利の急騰は考えにくいと思われます。また、日本国債はそのほとんどが

    国内で消化されていることも、金利が急騰しにくいと考えられています。

    長期的に見れば国債が売られ長期金利が上昇し日本株や円も売られることになり、「日

    本売り」になると考えられます。

    ドル高円安要因と見ることができますが、同時に株が売られることで、こちらから見れ

    ば円高要因と見ることもできそうです。

    今回の格下げの影響は今のところ軽微だといえます。

    119円台まで円安が進んだドル円は、120円が目先の目標だとすれば「かなりいい

    ところ」まで来ました。それでも日本株は堅調に推移しており、株高と円安が同時に進

    行している状況は簡単にはかわりそうもありません。年内120円前後まで円が売られ

    るというシナリオはまだ堅持していいかと思います。昨日はドル安が進んだことで、金

    は大幅に反発し、原油価格も戻しています。しばらくは、長期金利や株価の行方だけで

    はなく、原油価格の動向にも目配りをする必要があるかもしれません。

    その原油価格について、ダドリーNY連銀総裁は講演で、「原油価格の下落は個人消費

    にプラスだ」とし、政策金利の引き上げは2015年半ばが妥当であるとの認識を示し

    ました。

    全米小売業協会(NFR)のリポートによると、先週末のブラックフライデー商戦は前

    年を11%下回ったようです。

    株高という資産効果もあり、堅調な個人消費を予想していましたが、個人の財布の紐は

    意外に堅かったようです。しかし原油安の効果が本格的に現れるのは、これからクリス

    マスまでの期間と見ることもできます。

    昨日119円台を記録した後の調整も1円30銭前後でした。

    これまでの動きを参考にするなら、小幅調整はほぼ終えたことになります。

    今日は昨日のNYの底値である117円86銭が維持できるかどうかに注目します。

    レンジは117円80銭~118円80銭程度を予想します。


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