ドル円一時122円まで上昇
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
買われ、一時122円丁度までドル高が進む。その後は株安や、
失業保険申請件数が軟調だったことを受け121円台半ばまで下げる。
底堅い動きを見せたものの、方向感のない展開となり小動き。
引けにかけては小幅安。ダウは4ドル下げ、ナスダックも14ポイント
下落。
空気が優勢。長期金利は2.24%近辺まで上昇。
本日の注目イベント
ドル円は、今週に入ってからは緩やかに底値を切り上げていく展開が続い
ており、昨日のNYではついに122円丁度までドル高円安が進んできま
した。ただその後はこの水準が天井となり、121円台半ばまで下げる場
面もありましたが、依然としてドル堅調な地合いは続いています。
昨日のこの欄で、122円を明確に抜けないと上昇トレンドは加速しない
と述べましたが、昨日は122円を頭に上昇が止まっています。
この水準の直ぐ上に、重要な「120日移動平均線」があることが意識さ
れたことは言うまでもありません。ドル円は東京市場では上値が重く、じ
りじりとドル売りに押されますが、海外市場に入るとドル買いが活発とな
り、上値も抜いて行く展開が先週末から続いています。
ユーロドルで、ドル高ユーロ安が続いている影響もあると思いますが、米
長期金利も徐々に上昇しており金が連日売られていることも、12月利上
げを織り込んでいる動きと理解することができます。
今夜の雇用統計次第というところもありますが、利上げの舞台は整ってい
ると思われ、今夜の雇用統計が上振れるようなことがあれば、「当確」か
もしれません。予想は、非農業部門雇用者数が18.5万人で、失業率は
5.0%です。どこまで上振れしたら「当確」かの判断は難しいところで
すが、20万人を超えるようなら、その可能性が極めて高くなり、予想通
りでも「当選圏内」というところでしょうか。
反対に、15万人を下回れば、限りなくグレーに近いと思われます。
利上げの舞台が整っていると思われるのは、今週のイエレン議長の議会証
言が大きな要因でした。経済指標次第としながらも、米経済は「順調」だ
との判断を示し、現在低水準のインフレ率についても、徐々に目標に近づ
いて行くと、楽観的な見方を示していました。この言葉の裏には「皆さん、
いよいよ利上げをしますから準備を怠らないように」という警鐘と受け止
めたのは、筆者だけではないと思われます。
NY連銀のダドリー総裁も会見で、イエレン議長の認識を支持していまし
たが、昨日はアトランタ連銀のロックハート総裁も、政策金利の引き上げ
が必要になるだろうとの認識を示しました。総裁はスイスのベルンで講演
し、「利上げ開始が近く適切になるだろう」と語っています。(ブルーム
バーグ)
また、シカゴの金利先物市場に織り込まれている12月利上げの確率は6
0%近くあるとの報道も伝えられています。
もっとも、12月に利上げがあったからといって、そのままドルが上昇す
るかどうかはまた、別の話です。
利上げが確実視されるようになれば、ドルが上昇することにはなります。
しかし、実際に利上げが決定されたら、「材料出尽くし」と捉えられ、利
益確定のドル売りに押されることも十分想定されます。
この辺りが、為替の難しいところと言えます。
本日のドル円は、雇用統計ということもあり、120円50銭~122円
50銭程度を予想します。

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- [2015/11/06 09:04]
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