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ドル円、依然膠着状態 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は引き続き上値の重い展開が続く。123円台を

    つける場面もあったが、株安と金利低下を背景に122円台半ば

    までドルが売られ、この日の安値圏で引ける。

  • ユーロドルでも利益確定のユーロ買いが優勢となり、1.08台

    前半までドル安が進む。主要通貨に対してドルは軟調。

  • 株式市場は大幅に続落。原油安が引き金となり、素材関連株が

    売られ、ダウは254ドル安と、ここ1ヶ月では最大の下げ幅を記録。

  • 株安から債券には買いが集まる。利上げ観測が根強いこともあり

    上昇幅は限られ、利回りも2.31%台と、小幅な低下に留まる。

  • 金は続落し1081ドルまで売られる。原油も続落し、2ヵ月

    半ぶりに41ドル台まで下落。

  • 新規失業保険申請件数   → 27.6万件

  • 10月財政収支      → -1365億ドル

    本日の注目イベント

  • 日   9月鉱工業生産(確定値)

  • 独   独7-9月期GDP(速報値)

  • 欧   ユーロ圏7-9月期GDP(速報値)

  • 欧   ユーロ圏9月貿易収支

  • 米   10月小売売上高

  • 米   10月生産者物価指数

  • 米   11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

  • 米   ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演


    ドル円は引き続き上値の重い展開が続き、昨日も述べましたが、徐々に上値

    を切り下げています。ただ122円台半ばを割り込んではいないため、見方

    を変えれば「底堅い」とも言えます。先週末雇用統計の大幅な上振れをきっ

    かけに、一気に123円台まで急上昇したドル円でしたが、今週は方向感も

    なく、もみ合いが続いています。市場参加者も、ここからどうポジションメ

    イクを行っていくのか、攻めあぐんでいるようです。

    昨日はFOMCメンバーの講演が多くありましたが、いずれも市場へのイン

    パクトは限定的でした。筆者が最も注目したシカゴ連銀のエバンス総裁は講

    演で、「初回利上げを実施する際、FOMCは同時に将来の利上げを緩やか

    なペースで進めていく方針を明確、かつ効果的に伝達することが極めて重要

    だと考えている」と述べました。

    また、具体的には「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準

    に抑えることが適切だとみている」とも述べ、金利水準についても言及して

    います。

    この発言からは、同総裁が年内の利上げをどのように見ているかは判断でき

    ませんが、利上げを前提にした発言であることは窺えます。

    どうやら「ハト派」の重鎮であるエバンス総裁も、12月利上げに傾いてき

    たと見られます。

    またセントルイス連銀のブラード総裁は、労働市場とインフレが当局の目標

    水準に近いため緊急の政策は必要ないとして、FOMCはゼロ付近にある政

    策金利を引き上げるべきだと、こちらは明確な姿勢を見せています。

    (ブルームバーグ)

    こうして見ると、不統一だったFOMCメンバーの考えも、12月利上げに

    むけた方向に集約されてきたとの印象が強まりました。

    今夜の小売売上高と12月に発表される雇用統計が、よほど予想を大きく下

    回ることがないかぎり、利上げが実施されると予想します。

    昨日最も注目された人物はドラギECB総裁でした。

    同総裁はブリュッセルの欧州議会で証言し、「コアインフレ率が持続的に回

    復する兆候は幾分弱まった」と発言し、12月の理事会で追加緩和を行うこ

    とを改めて示唆したものと受け止められる発言を行っています。

    本日はNY株の大幅下落を受け、日本株も利益確定の売りに押されるものと

    思われます。日経平均株価で300円を超える下げを見せるようだと、ドル

    円も122円台半ば割れを1週間ぶりに試すとみられます。

    下値を大きく割り込む展開は想定されませんが、株価の下げ幅には注意が必

    要です。本日の予想レンジは122円~123円程度とみています。


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