ドル円、依然膠着状態
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
つける場面もあったが、株安と金利低下を背景に122円台半ば
までドルが売られ、この日の安値圏で引ける。
前半までドル安が進む。主要通貨に対してドルは軟調。
売られ、ダウは254ドル安と、ここ1ヶ月では最大の下げ幅を記録。
上昇幅は限られ、利回りも2.31%台と、小幅な低下に留まる。
半ぶりに41ドル台まで下落。
本日の注目イベント
ドル円は引き続き上値の重い展開が続き、昨日も述べましたが、徐々に上値
を切り下げています。ただ122円台半ばを割り込んではいないため、見方
を変えれば「底堅い」とも言えます。先週末雇用統計の大幅な上振れをきっ
かけに、一気に123円台まで急上昇したドル円でしたが、今週は方向感も
なく、もみ合いが続いています。市場参加者も、ここからどうポジションメ
イクを行っていくのか、攻めあぐんでいるようです。
昨日はFOMCメンバーの講演が多くありましたが、いずれも市場へのイン
パクトは限定的でした。筆者が最も注目したシカゴ連銀のエバンス総裁は講
演で、「初回利上げを実施する際、FOMCは同時に将来の利上げを緩やか
なペースで進めていく方針を明確、かつ効果的に伝達することが極めて重要
だと考えている」と述べました。
また、具体的には「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準
に抑えることが適切だとみている」とも述べ、金利水準についても言及して
います。
この発言からは、同総裁が年内の利上げをどのように見ているかは判断でき
ませんが、利上げを前提にした発言であることは窺えます。
どうやら「ハト派」の重鎮であるエバンス総裁も、12月利上げに傾いてき
たと見られます。
またセントルイス連銀のブラード総裁は、労働市場とインフレが当局の目標
水準に近いため緊急の政策は必要ないとして、FOMCはゼロ付近にある政
策金利を引き上げるべきだと、こちらは明確な姿勢を見せています。
(ブルームバーグ)
こうして見ると、不統一だったFOMCメンバーの考えも、12月利上げに
むけた方向に集約されてきたとの印象が強まりました。
今夜の小売売上高と12月に発表される雇用統計が、よほど予想を大きく下
回ることがないかぎり、利上げが実施されると予想します。
昨日最も注目された人物はドラギECB総裁でした。
同総裁はブリュッセルの欧州議会で証言し、「コアインフレ率が持続的に回
復する兆候は幾分弱まった」と発言し、12月の理事会で追加緩和を行うこ
とを改めて示唆したものと受け止められる発言を行っています。
本日はNY株の大幅下落を受け、日本株も利益確定の売りに押されるものと
思われます。日経平均株価で300円を超える下げを見せるようだと、ドル
円も122円台半ば割れを1週間ぶりに試すとみられます。
下値を大きく割り込む展開は想定されませんが、株価の下げ幅には注意が必
要です。本日の予想レンジは122円~123円程度とみています。

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- [2015/11/13 09:05]
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