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ドル円底堅く、110円台に反発 

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は反発。前日同様、東京時間に109円37銭近辺を

    記録した後、ドルは緩やかに上昇。ライアン下院議長などの発言から

    貿易戦争への懸念が後退し、110円21銭までドルが買われる。

  • ドル高が進んだことでユーロドルは下落。1.1635まで売られ、

    1. 15~1.18のレンジを上下共に抜けず。

  • 貿易戦争への懸念が後退したことや、前日大きく売られた反動から

    株価は反発。それでも上値は限定的となり、ダウは30ドルの小幅高。

  • 債券相場は変わらず。長期金利も2.88%台を割り込んだが小幅に

    留まる。

  • 金は続落し、昨年12月以来の安値を記録。原油は米国がイランからの

    原油輸入を停止するよう各国に求めたことで大幅高。前日比2ドル45セント

    上昇し、約1カ月ぶりに70ドルの大台に乗せる。


  • 4月ケース・シラ-住宅価格指数    →  +6.56%

  • 6月リッチモンド連銀製造業指数    →  20

  • 6月消費者信頼感指数          →  126.4

    本日の注目イベント

  • 中   中国 5月工業利益

  • 欧   ユーロ圏5月マネーサプライ

  • 米   5月耐久財受注

  • 米   5月中古住宅販売件数成約指数

  • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

    足元のドル円は、トランプ政権の保護貿易主義の行方だけを材料に上下している

    と言ってもいい状況です。トランプ氏がEUからの自動車全てに20%の関税をか

    けると言ったら、ドル円は109円37銭前後まで下げ、今朝の経済紙では「円の

    先高感が高まってきた」との論評でした。

    ところが昨日は、ハセット大統領経済諮問委員会(CEA)委員長と、ライアン下

    院議長の発言で、貿易戦争への懸念が後退したと見ると、110円22銭近辺まで

    ドル高が進んでいます。トランプ氏の一言一句が市場の動きを支配していると言え

    ます。

    ハセットCEA委員長は、米国が中国とEUからの関税引き下げを勝ち取る可能性

    が高いと述べ、ライアン議長は不公平な貿易慣行に対抗する上で、「関税引き上げ

    よりも良い手段がある」と述べてはいますが、具体的な手法は明らかにしていませ

    ん。

    米ABCテレビは「ハーレ-ダビッドソンが貿易戦争の犠牲者第一号だ」と報じま

    した。トランプ氏のお気に入りのバイク、ハーレーダビッドソンは、欧州向けのバ

    イクの生産を海外に移すと発表しました。

    言うまでもなく、EUが米国に対す報復措置として、同社のバイクに対して25%

    の関税をかけることを先週決めたことに対応したものです。

    報道によりますと、それまで6%の関税を25%に引き上げたことで、同社のバイ

    クは1台あたり2200ドル(約22万円)値上がりすることになります。

    同じバイクが一気に2200ドル値上がりすれば、当然売れ行きは落ちます。

    そこで、同社は生産を米国から海外に移すことを決めたわけです。

    仮にこの生産をアジアのどこかに移し、出来上がったバイクを欧州に輸出しても

    従来の6%の関税で済むことになります。この措置は「米国からの輸入」に限定し

    ているからです。

    貿易赤字を解消するためとはいえ、行きすぎた保護貿易が結局は、自国の景気悪化

    にもつながってくることを示した一例になったと思いますが、

    このような動きは今後も出てくる可能性があります。トランプ大統領はこの動きに

    対して「もし海外に移したら見ているがいい、終わりの始まりだ」と、恫喝とも思

    える言葉でツィートしています。

    それにしてもドル円は109円37銭前後で「そこに壁があるかのように」下げ止

    まり、反発します。

    上記貿易問題がエスカレートしてくる中、ドルの上値が徐々に重くなっていること

    を認識しながらも、昨日は110円21銭までドルが買い戻されています。

    このまま109円台半ばから下値が固いとすると、再び110円を挟んで上下50

    銭~70銭程度のレンジに戻ることも考えられます。この欄で先週述べたように、

    足元の動きは109-111円のレンジとわきまえ、早めの決済をし、もしどちら

    か一方に抜けた際には同じ方向に付いていくしかありません。

    本日の予想レンジは109円40銭~110円40銭程度とみますが、まだ上値を

    追う地合いではないように思います。



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