米経済指標悪化でドル円111円台前半に
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
ISM非製造業景況指数も軟調だった。さらに長期金利も低下
したことで111円11銭まで売られる。
ユーロ圏のPMIが予想を下回ったことがユーロ売りにつながった。
3カ月平均でみれば引き続き好調との見方も。
ダウは136ドル上昇し、S&P500は5週連続で上昇。
本日の注目イベント
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7月の雇用統計では、失業率が3.9%と、予想通り前月から改善していました。
一方、非農業部門雇用者数は15.7万人と、予想を下回りましたが、6月分と
5月分がそれぞれ上方修正され、その数、合わせて5万9000人でした。
結局、直近3カ月平均で見れば、22万4000人となり、引き続き好調な雇用
環境が続いています。
ブルームバーグは、バークレイズのエコノミストのコメントを紹介しており、そ
れによると、「現時点では、関税を巡る懸念は本当にただの懸念でしかない」、
「企業が雇用や支出の方法を変える兆候はない」と語っています。
この日は、ドル円は売られて111円11銭まで下落しましたが、それでも11
1円台は維持しています。
さらに株価の方はダウは136ドル上昇し、S&P500に至っては、先週プラ
スで終わったことで、5週連続の上昇です。
これらを見る限り確かに米中貿易戦争の影響は微塵も見られません。しかし、週
末には中国が新たな対抗処置を発表し現時点では中国側は一歩も引く構えは見せ
ていません。
中国は3日、米国から輸入する約600億ドル(約6兆7000億円)分の製品
に最大で25%の追加関税をかける報復措置を発表しました。
この措置は、現在トランプ政権が検討している2000億ドルの中国製品に対す
る関税が実施されたら、ただちに発動するとしているものです。米中の報復合戦
は泥沼化し、もしこの両措置が実施されたら、まさに貿易戦争状態と言えるし、
あらたな段階に入ったもと言えるでしょう。
中国側もそうですが、トランプ大統領も一歩も譲る構えは見せておらず、大統領
側近も「中国はトランプ大統領のやり通す決意を侮ってはいけない」(ボンペオ
国務長官)など、過激な発言をしています。
トランプ大統領は5日にもツイートし、「どの国も米国から富を奪いたがってい
て、常にわれわれの不利益となる」とし、「こちらへやってくるなら。それに課
税しろということだ」と発言しました。
このような発言を考えると、トランプ政権は結局最後は自動車問題に焦点を当て
てくる可能性が十分あります。そうなれば、日本も本格的に貿易戦争に巻き込ま
れることになります。最大の懸念事項である米中貿易問題に終息の兆しが全く見
えない中、市場は極めて楽観的なのが気になりますが、「ただの懸念」で終わっ
てくれることを願いたいと思います。
本日のドル円は110円70銭~111円70銭程度を予想します。

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- [2018/08/06 09:00]
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