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新興国通貨の下落一服 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 110円台半ば近辺まで売られたドル円は小幅に反発。
    米国とカナダとのNAFTA再交渉は合意に至らなかったが、
    引き続き5日から再開されることで、市場への影響は軽微。
    前日急落したトルコリラなど新興国通貨が値を戻したことも
    あり、111円13銭までドルが買い戻される。

  • ユーロドルは緩やかに下落。一時は1.160を割り込み、
    1.1585まで売られる。

  • 株式市場は高安まちまちながら、全体としては横ばい。
    ダウは22ドル続落したが、ナスダックは21ポイントの上昇。

  • 債券相場はほぼ横ばい。長期金利は2.86%台に。

  • 金は4日ぶりに反発し、原油は反落。

  • 8月シカゴ購買部協会景気指数           →  63.6

  • 8月ミシガン大学消費者マインド(確定値)     →  96.2

本日の注目イベント

  • 中  8月財新製造業PMI
  • 欧  ユーロ圏8月製造業PMI(改定値)
  • 英  英8月製造業PMI
  • 米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演

上値の重くなった東京市場の流れを受けたドル円は、NY市場では110円69銭までドル安が進みましたが、結局今回もそれ以上の下値を試すこともなく、111円台まで値を戻しています。ドルの底値が硬いのか、あるいは上値が重いのか、判断しづらい展開が続いています。

NY時間では相変わらずトランプ大統領を中心とした情報が相場の撹乱要因で、この日はカナダとのNAFTA再交渉の行方でした。メキシコとの交渉では大筋合意にこぎつけたものの、カナダのトルドー首相との交渉は、結局8月末期限までには合意に至らず、今週5日から再交渉の余地は残しているものの、楽観はできない状況です。

トランプ大統領はさらにカナダに対して圧力をかけ続け、1日のツイッターでは「新たなNAFTAの取り決めにカナダをとどめておく政治的な必要性はない。何十年にも及ぶ地位の乱用があった後で、われわれが米国にとって公正な合意を結ぶことにならなければ、カナダが出て行くことになる」と主張し、「議会はこの交渉に介入すべきではない。さもなければ私はNAFTAを完全に終わらせる。そのほうがずっと良い状態になるだろう」(ブルームバーグ)と述べ、NAFTAの制度そのものを撤廃することにも言及しました。
再交渉は5日に再開されますが、交渉は数日間ではなく、数週間単位で続く可能性があるようです。

先週木曜日に再び急落したトルコリラなどの新興国通貨が反発しています。トルコリラでは、トルコ当局がドル建ての預金に課す税率を引き上げる一方、リラ建てに対しては1年超の預金についてこれまで10%だった税率をゼロにし、リラ預金の方が有利になる措置をしたことが効いたようです。しかし、この小手先の措置がリラの下落を止めるとも思えません。この措置は、利息に対する税率をゼロにしたものと思われますが、1日で20%も値下がりするリラが、預金利息に対して10%軽減されても、それほど意味はありません。

そもそも直近のインフレ率が16%近いわけですから、本来は、政策金利を大幅に引き上げ、まずはインフレを封じ込める必要があるはずですが、国民に手持ちの金やドルを売って、リラを買うように要請するなど、今回の措置も含めて、政策が手詰まりであることを物語っているようです。8月の消費者物価指数は本日発表されますが、事前予想では「17.60%」と、さらにインフレが加速していると予想されています。

本日のドル円は110円60銭~111円40銭程度と予想します。


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