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円、対ドル、ユーロなどで上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 上値が重くなりつつあるドル円は再び111円を割り込み、
    110円85銭まで下落。FOMC議事録では思ったほど
    ハト派の意見はなく、111円28銭までドル高が進んだものの、
    長期金利の低下にドル売りが優勢となる。

  • ユーロドルはドラギECBの総裁の発言を受け、1.1230まで
    下落。ユーロ円の売りも誘い、ユーロは円に対しても下落。

  • 株式市場は反発。好調な企業決算が相場のセンチメント改善に
    つながり、ダウは小幅ながら3日ぶりに上昇。

  • 債券相場は上昇。長期金利は2.46%台まで低下。
    金は3日続伸。原油も反発し、引け値で64ドル台に。

本日の注目イベント

  • 中  中国3月消費者物価指数
  • 中  中国3月生産者物価指数
  • 独  3月消費者物価指数(改定値)
  • 米  3月生産者物価指数
  • 米  新規失業保険申請件数
  • 米  G20(ワシントン)  
  • 米  クラリダ・FRB副議長講演
  • 米  ブラード・セントルイス連銀総裁講演

東京時間では底堅い動きを見せていたドル円は、米長期金利の低下に再び111円を割り込み、110円85銭まで売られました。ドル安が進み、ユーロドルでもユーロが買われる場面もありましたが、ユーロ円の売りも出て、結局ユーロドルの水準はほぼ変わらず。ドル円が下げた分だけユーロ円も前日より水準を切り下げています。

ECBは理事会で政策金利を予想通り据え置きました。ドラギ総裁は会見で、ユーロ圏経済が今年さらに減速したことを認め、その弱さは「年内は続くだろう」と述べました。また現在行っているマイナス金利政策につても言及し、マイナス金利が銀行の収益性を
損ない、企業や個人への融資を抑制するに至っているかを分析することが必要とも述べました。またドラギ総裁の声明によれば、政策委員会の景気判断は暗いもので、トランプ大統領の政策が貿易に及ぼす脅威や、イタリアの財政問題、英国のEU離脱を巡る不透明なリスクが山積していると指摘しています。(ブルームバーグ)

トランプ大統領は前日、EUへの報復関税に触れ、EU製品に110億ドル(約1兆2000億円)の関税を課すことを示唆しましたが、EU側もこれに負けてはいません。EUのマルムストローム通商担当委員は10日、「発動されれば同様の措置を講じる」と述べ、
「報復措置を講じなければならない(対象品目の)リストは準備済みだ」と米国をけん制する発言を行っています。(日経新聞)
米国の対EU貿易赤字額は対中国ほど大きくはなく、しかもその6割程度が対ドイツです。従って、米中貿易戦争のように激化することはないと予想していますが、トランプ大統領の貿易赤字解消に対する執拗な熱意がさらに高まると、来週15日から始まる日米物品貿易協議(TAG)に影響を与える可能性もあります。

FRBは3月10-11日に行われたFOMC議事録を公表しました。議事録では「フェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標の適切なレンジに対する見解は、今後のデータや他の動向に基づいてどちらの方向にも変わり得るとの考えを幾人かの参加者が示した」とあり、FRBの現在の金利に対するスタンスが中立であることが確認された格好です。ただ一部の当局者は、経済成長率が長期的なトレンドを上回る状態が続いた場合、年内に利上げをすることが適切だとの見解も示したとしており、「ハト派色」はまったく見られませんでした。

ドル円はこの内容が公表されるとドル高に振れる場面もありましたが、米長期金利の低下がドルの上値を抑えていました。米長期金利は再び2.5%を割り込み、約1週間ぶりに2.46%台まで低下してきました。3月28日には2.33%台まで急低下しましたが、その後は底打ち感も出て、上昇傾向を見せていましたが、米国とEUあるいはメキシコとの貿易問題が激化するとの観測などから安全資産の債券に資金が流れているものと考えられます。今後さらに上記日米物品貿易協議で自動車への関税引き上げなどが議題になるようだと、さらに金利が低下し、ドル円も円高方向に振れる可能性がないとは言えません。

これまで何度か述べてきたように、動かないドル円ですが上値は限定的で、あるとすれば円高方向と記述してきました。ようやく111円を明確に割り込んできましたが、まだ勢いは感じられません。チャートでは「日足」の雲の上限に差し掛かろうとしているところです。従って、まだ円高方向にトレンドを切り始めたとも言えません。110-112円のレンジ内での一進一退が続くと見ています。
本日のドル円は110円70銭~111円30銭程度を予想します。

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