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ホルムズ海峡でタンカー攻撃される 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は中東ホルムズ海峡で2隻のタンカーが攻撃されたことで108円25銭まで円高に振れる場面も。ただその後は大きな
    値動きもなく108円30銭台で推移。

  • ユーロドルは続落。IMFが域内の経済成長に否定的な見方を示したことで、1.1268まで下落。

  • 株式市場はホルムズ海峡で不安な動きがあったにもかかわらず反発。ダウは100ドルを超える上昇を見せ、他の指数も揃って反発。

  • 債券相場は続伸。長期金利は2.09%台に低下。

  • 金は3日続伸。原油価格はホルムズ海峡で日本の船舶を含む2隻のタンカーが攻撃されたことで反発。前日比1.14ドル高の52.28ドルで引ける。

  • 5月輸入物価指数       →  -0.3%

  • 新規失業保険申請件数     →  22.2万件 


本日の注目イベント

  • 日   4月鉱工業生産(確定値)
  • 中   中国5月小売売上高
  • 中   中国5月鉱工業生産
  • 欧   IEA月報
  • 英   カーニー・BOE総裁講演
  • 米   5月小売売上高
  • 米   5月鉱工業生産
  • 米   5月設備稼働率
  • 米   6月ミシガン大学消費者マインド(速報値

昨日の夕方、中東ホルムズ海峡で日本の船舶を含む2隻のタンカーが何者かに攻撃されたとのニュースが入ってきました。安倍首相がイランを訪問したタイミングでもあり、驚きでしたが、ポンペオ米国務長官はワシントンで、「イランに責任がある」との判断を示していますが、現時点ではイランは関与を否定しています。

この報道を受けて、ドル円では円が買われ、WTI原油価格も大きく上昇しましたが、前日の大幅安を埋めるには至っていません。リスクオフから米債券市場では債券が買われ、金利は低下しましたが、リスクに弱い株は大きく値を上げています。この日発表された週間失業保険申請件数が予想に反して増えていたことがFRBによる利下げ観測へとつながり、株価を押し上げたものと見られます。米株式市場は先週から利下げという「好材料」をテコに、大きく上昇を続けています。

米失業保険申請件数は2009年3月の66万件からほぼ一貫して減少してきました。ただ減少傾向をよく見ると、今年に入ってからは5月に一度20万件を割り込むことがありましたが、その週以外では20万件というボーダーラインを割り込むことがなく、減少傾向に歯止めがかかったようにも見えます。先週発表されたADP雇用者数や、労働省が発表した雇用統計では、雇用者数が予想を大きく下回るサプライズだったことは記憶に新しいところです。これらを総合してみると、好調だった米労働市場にもジワリと景気減速の波が押し寄せて来たとも考えられます。もちろん、その背景は米中貿易戦争に代表されるように、関税問題が大きく影響しています。

ここ最近は、米経済指標が予想を下回ると、FRBによる利下げ観測が高まり、株価が上昇する傾向がありますが、そもそも金利を引き下げることは景気が悪いということと表裏一体です。そして、景気が悪いにもかかわらず株価が上がるというロジックは長く続くはずがありません。懸念されるのは、利下げが進んでも株価が下がり続ける状況になることです。そのような状況下では、株安、金利低下、リスクオフから円高が急速に進む可能性があるからです。

このように、米経済にも暗雲が立ち込めている状況の中、米中貿易問題は中国側に投げたボールが返って来ないためやや手詰まり感が漂っています。トランプ大統領は中国へ圧力をかけ続けていますが、昨日はクドロー国家経済会議(NEC)委員長もホワイトハウスで同じように中国へ警告を発しています。委員長は、「トランプ大統領は会談への強い意欲を表明したが、会談はまだ正式に準備されてない」と語り、「会談が実現しない場合には重大な結果に直面する可能性がある。しかし、大統領は会談をする方を好むだろう」と述べています。(ブルームバーグ)

昨日もこの欄で述べましたが、中国は今この問題にどのように対処しようかと作戦を練っている所だと考えます。会談を拒否すれば「ゲームオーバー」は目に見えており、中国側が大きな経済負担を強いられることなり、会談で米国側の要求を飲めば、弱腰と見られ国内での権力の低下につながります。それでも、個人的には来週あたりには「会談する用意がある」とのメッセージが中国側から発せられると予想しています。会談で合意するかどうかは別にしても、少なくとも中国に「会談拒否」という選択肢はないと考えます。本日のドル円は108円~108円70銭程度と予想します。
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