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米長期金利1.5%を割り込む 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は前日の106円台から昨日の東京時間にはじりじりと値を下げ105円台半ばに。NYでも同様に106円台から105円台半ばでの取引を繰り返す。

  • ユーロドルは小動き。1.11を挟みもみ合いが続き、方向感も不透明。

  • 株式市場は朝方には上昇で始まったものの、「逆イールド」が強まったことで、景気に対する懸念から反落。ダウは120ドル下げ、他の指数も揃って反落。

  • 債券相場は上昇。長期金利は1.5%を割り込み、1.47%台まで低下。

  • 金と原油は上昇。

本日の注目イベント

  • 独 9月GFK消費者信頼感
  • 欧 ユーロ圏7月マネーサプライ
  • 米 バーキン・リッチモンド連銀総裁講演

昨日の東京時間の動きを見ていると、日経平均株価は米国株が大幅反発したことで、堅調に推移したもののドル円はじり安が続き、106円を割り込み、午後には105円台半ばまで円高に振れました。さすがに106円台を維持する状況ではなかったものの、前日にドルの底値から約2円もの反発をを見せたドル円は、直ぐに大きく下げる状況でもなかったようです。同じような動きはNY市場でも見られ、月曜日早朝に104円台半ばまで急落したドル円でしたが、再び基本レンジである105-107円に戻るような雰囲気です。

ただ、そんな中でもドルの上値の重さは変わっていないと考えます。ドル円との相関が高い米長期金利は昨日、節目の1.5%を割り込み、1.47%台まで低下してきました。この水準は、2016年7月以来の低水準となります。この結果、再び10年債と2年債との利回りが逆転する「逆イールドカーブ」が強まっています。昨日の米国株が上昇から下げに転じたのも、この動きが材料となり、景気の先行き不安から株価の下落につながったものと見られます。

8月も今週で終わりますが、今月はトランプ大統領の発言に金融市場は大荒れでした。トランプ氏のやや恣意的な言動が市場を混乱させ、その動きは、もはや2008年の金融危機のそれを上回るものだとの記事は、昨日のこの欄で述べた通りです。今朝のブルームバーグ・ニュースにも、似たような記事がありました。「トランプ大統領の信頼性が、中国が米国との恒久的な合意を結ぶ上で大きな障害になっている」という記事です。

記事は、中国当局者が匿名で述べたとして、「2020年米大統領選前に実際に合意可能とみる向きは、中国政府で数えるほどしかいないという。トランプ氏が結局ほごにするかもしれない合意案への署名を習国家主席に具申するのは危険だと、当局者は感じている。トランプ氏は中国側から協議再開を求める電話がかかってきた26日に発言、中国側でこれが何を指しているのか理解できた者はいなかった様子だ」と述べています。26日にトランプ氏が突然、中国と貿易協議が再開することを発表しましたが、中国側がこの件を認知していないと応じたことを指しているようです。

トランプ氏の予想を超える言動は今に始まったことではありませんが、このことに対して前NY連銀総裁のダドリー氏の提案したコラムが話題になっているようです。ダドリー氏は、「利下げは2020年の大統領選でトランプ氏の再選を助けるようなもので、これを拒否するべきだ」と提案しています。さらに、「トランプ氏の再選は米国と世界の経済、さらには米金融当局の独立性および雇用・インフレの責務達成能力への脅威になり得ることは否めない。金融政策の目標が可能な限り最良の長期経済であるならば、当局者らは自分らの決定が2020年の政治的結果にどう影響するかを考えるべきだ」と述べています。また、「米金融当局が政治に関与しない姿勢を続けたいのは理解できるし、支持する」としながらも、「このままの姿勢ではトランプ政権が貿易戦争のエスカレートという破滅的な道を歩むのを容認することになる」従って、「大統領選の敗北も含めて、そのリスクを背負うのは大統領自身だという、
明確なシグナルを発信することが必要だ」と論じています。(ブルームバーグ)「利下げはトランプ氏再選の手助けになるため、すべきではない」といった極端な提案ですが、個人的には理解できます。ダドリー氏は現在プリンストン大学の教授という自由な立場にいることから、このような提案が出来るといった面はありますが、今後議論を呼びそうです。個人的には溜飲が大きく下がった気がします。
本日のドル円は105円20銭~106円10銭程度を予想します。

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