為替市場は閑散
ひと目で分かる昨晩の動き
欧州市場
◆ドル円は106円台前半から欧州市場にかけては、ややドル買いが
優勢だったものの流れは続かず、106円台前半まで押し戻される。
◆ユーロドルは小動きながら、1.09台で推移。ユーロ円はさらに下落し
116円34銭前後まで売られ、2017年7月以来の安値を記録。
◆ポンドドルは2週間ぶりの安値に。EU離脱を巡る議会の対立で
1.12台半ばから1.2035近辺まで売られる。
本日の注目イベント
◆豪 豪4-6月期経常収支
◆豪 豪7月小売売上高
◆豪 RBA、キャッシュターゲット
◆日 8月マネタリーベース
◆欧 ユーロ圏7月生産者物価指数
◆米 8月ISM製造業景況指数
◆米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
NY市場は「レーバーデー」で祝日にあたり、為替市場全体はほとんど動きがなく、
閑散とした1日でした。
ドル円は昨日の早朝に106円を割り込み、105円92銭前後までドルが売られ
ましたが、直ぐに106円台を回復し、その後は106円台前半で小動き。
欧州時間にはドルがやや上昇し、106円40銭を付ける場面もありましたが、結
局今朝は昨日とほぼ同じ水準に戻っています。
中国は2日、米国の追加関税に対し、世界貿易機構(WTO)に提訴することを発
表しました。中国商務省は声明で、「米国の追加関税は(今年6月に行われた)大
阪での米中首脳会談での合意に著しく反し、中国は強烈な不満と断固たる反対を表
明する」と指摘しています。米中は今月9月も通商協議を継続する予定にはなって
いるものの、会合日程はまだ設定できていません。
ただ、中国当局者の訪米日程は決まっていないものの、必ずしも中止の兆候ではな
いとブルームバーグは伝えています。
今朝の経済紙に、「米中貿易戦争、我慢比べ。トランプ氏が不利?」といった内容
の記事がありました。政治的背景が大きく異なる両首脳にとって、トランプ氏は2
020年11月の大統領選に勝たなければならず、持久戦になればこの点が、共産
党一党独裁体制の習主席の方が有利ではないかと論じています。
もっとも、政治的だけではなく、米中がお互いに輸出している品目についても、中
国の方が供給において支配的地位にある品目が多く、米国は中国以外の国から調達
するのに苦労しているのも事実のようです。詳しくは、ウィークリーレポート「今
週のレンジ予想」を参照してください。
関税引き上げ合戦は来る所まで来たという印象です。
今後は何が為替市場の大きな材料に成るのか、9月に入ったこの時期にもう一度考
えてみる必要があろうかと思います。
貿易戦争による悪影響が米中どちらかにより深刻に出るとしても、その経済データ
が出るのにはまだ時間がかかります。
まずは今週の「8月の雇用統計」を見ながら、17-18日に開催されるFOMC
での利下げスタンスが注目されます。
25bpの利下げが基本のようですが、雇用統計の結果次第では50bpの可能性
も高まりそうです。
仮に25bpだったとしても、年内あと何回利下げがあるのかも大きな焦点になり
ます。
今月はFOMCだけではなく、まず先陣を切ってECBの理事会が来週12日に行
われます。
日銀の決定会合はFOMCの終わった18日から行われ、今回は日銀の次の一手
も注目されています。円高傾向が続く中、行動を起こさないと円高がさらに進むと
見られているからです。10月からは消費税率が引き上げられ、反動による景気減
速も懸念される中、政府としても急激な円高は避けたいところ。
日銀としてもこの辺りの事情は理解しており、どのような政策を組み合わせてくる
のか、注目されます。米国では大型ハリケーン「ドリアン」がフロリダ州の東部
海岸に上陸する可能性があります。最大級の「カテゴリー5」から「カテゴリー4」
に勢力を弱めたようですが、保険業界では2017年以降で最もコストが高い自然
災害になると見ており、その額も最大で400億ドル(約4兆2400億円)に上
る可能性もあるようです。
本日のドル円は105円70銭~106円60銭程度と予想します。
- [2019/09/03 09:21]
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