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米中貿易協議の合意観測再び強まる 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は反発。米中貿易協議に対する懸念が後退したことがドルの買い戻しにつながった。ドル円は108円96銭まで上昇したが、発表された経済指標がやや重石に。

  • ユーロドルはユーロの買い戻しが進み、1カ月ぶりに1.11台を回復。1.1116までユーロ高が進み、ドル円とは異なった動きに。

  • 株式市場は4日ぶりに反発。ADP雇者数が予想を大きく下回ったが、米中貿易協議の合意が近いとの報道に買いが優勢に。ダウは146ドル上昇し、他の主要指数も揃って上昇。

  • 債券相場は反落。長期金利は1.77%台へ上昇。

  • 金は反落。原油価格は産油国の減産観測が強まり大幅高に。

本日の注目イベント

  • 豪  10月小売売上高
  • 豪  10月貿易収支
  • 独  10月製造業新規受注
  • 欧  OPEC総会
  • 欧  ユーロ圏10月小売売上高
  • 欧  ユーロ圏7-9月期GDP(確定値)
  • 米  新規失業保険申請件数
  • 米  10月貿易収支
  • 米  クオールズ・FRB副議長、上院で証言
  • 加  10月貿易収支

金融市場は、相変わらずトランプ大統領の中国との貿易協議をめぐる発言で上下させられています。前日、米中貿易協議の合意について「期限はない」と発言し、「中国との合意を大統領選挙後まで待つのは良い考えだと思う。」と述べたトランプ氏でしたが、昨日はメルケル独首相との会談の際、「中国との協議は非常に良好に進んでいる」と述べ、「多くの進展があるだろう」と語ったことで、急速に後退した「合意観測」が再び高まってきました。米株式市場では主要3指数とも揃って反発し、昨日108円43銭まで売られたドル円は108円96銭まで買い戻され、109円に届く水準まで戻っています。

トランプ氏の不用意な発言に市場は一喜一憂していますが、米大統領としては、もう少し慎重な言い回しが求められますが、これも「トランプ流外交術」の一つなのかもしれません。2017年1月以降の発言内容を分析したみずほ証券によると、トランプ氏は水曜日にツイートする回数が最も多く、株価との関係では、株価が下落した時にはこまめに前向きな投稿をして市場の反応を促す一方、株価の上昇局面ではあまり介入しないとの調査結果があります。確かに、ブラジルとアルゼンチンに対する突然の関税引き上げ発言は、株価が上昇し最高値圏にあった時で、ダウが3日で600ドルも続落した昨日は前向きな発言でした。

この他にも昨日はトランプ氏に関する話題で持ちきりです。北朝鮮との関係を良好に保っており、また近いうちに再会したいと発言していたトランプ氏に対して、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は、トランプ大統領がNATO首脳会議の場で北朝鮮について「望ましくない」発言をし、金正恩委員長がその発言に「気分を害した」と報じました。トランプ氏は3日、NATO首脳会議の場で、「金委員長は確かにロケットを打ち上げるのが好きだろう?だから私は彼を『ロケットマン』と呼ぶ」と述べ、「米国はこれまでで最も強力な軍隊を有し、世界最強だ。これを使わなくて済めばいいが、必要なら使う」と語っています。(ブルームバーグ)北朝鮮はこの発言を取り上げたものと思われますが、KCNAは北朝鮮人民軍の総参謀長の声明を基に、「北朝鮮と米国は、厳密に言えばなお戦争状態にあり、休戦が本格的な武力衝突に変わることはいつでもあり得る。偶発的な事件さえきっかけに成り得る」と伝えています。蜜月関係にあった「トランプ・金関係」も、その後目だった進展もなく、やや冷え込んできたとの印象です。

トランプ氏は、昨日はさらにカナダのトルドー首相を批判し、「トルドー氏には裏表がある」と述べ、「非常にいい男だと思うが、私はトルドー氏にカナダは(軍事費にGDPの)2%を支出していないという事実と突きつけた。それが不満だったのだろう」と語っています。中国に加え、南米、欧州、さらに隣国カナダと、多くの国との衝突を辞さないトランプ氏、まさに「アメリカ・ファースト」ということなのでしょう。

再び「合意観測」が高まった米中貿易協議ですが、「制裁関税第4弾」の発動まであと10日余りになってきました。それまでに合意があれば、この関税も延期か停止になるものと思われます。個人的にはメインシナリオとしては「発動回避」を予想していますが、最後まで分かりません。ここは慎重に報道を待つしかありません。本日のドル円は108円40銭~109円10銭程度を予想します。
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