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米長期金利急低下でドル円110円台に 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることから、米長期金利が
急低下しドル円は110円33銭まで下落。リスク回避の動きが強まり、
世界経済の鈍化が予想され、円への需要が高まった。
◆ユーロドルも急反発。1.0872までユーロの買い戻しが進む。
◆株式市場は急落。イタリアや韓国でも新型コロナウイルスの
感染拡大が続いたことで、ダウは1000ドルを超える下げに。
他の主要指数も大幅安に。
◆リスク回避の流れが強まり債券相場は急騰。長期金利は2016年
7月以来となる1.36%台へと低下。
◆リスク回避の流れから金は大幅高、前日比27ドル高の1676ドル
で取引を終える。原油は世界景気が鈍化するとの見方から大幅安。

本日の注目イベント

◆日  12月景気先行指数(CI)(改定値)
◆日  12月景気一致指数(改定値)
◆独   独10-12月期GDP(速報値)
◆米   12月ケース・シラ-住宅価格指数
◆米   12月FHFA住宅価格指数
◆米   2月消費者信頼感指数
◆米   2月リッチモンド連銀製造業指数
◆米   クラリダ・FRB副議長講演

新型コロナウイルスの感染がイタリアや韓国でも広がり、世界経済の重し
となることから、好調な米景気への悪影響も避けられないとの見方が強ま
り、昨日のNY株は久しぶりの大幅安を見せました。ダウは1000ドル
を超える下げとなり、好調なナスダック指数も355ポイントの下げでし
た。昨日は東京市場が休場でしたが、アジア株や欧州株も3%前後下げた
影響もあり、NY株式市場では寄り付きから大幅安で始まっていました。
リスク回避の流れが一気に強まったことで、債券が買われ、長期金利は1
.36%台へと急落し、これは2016年の「BREXIT」の時以来の
低水準です。

米金利の低下に、先週112円台まで上昇したドル円は売られ、110円
台前半まで円高が進む場面もありました。先週は日本での感染拡大が「円
売り材料」とみなされ、ドル円は112円台前半まで上昇しましたが、感
染拡大が世界規模になるとすれば、やはり安全通貨の円が買われるといっ
た流れです。ただ、それでも日本での感染拡大は中国以外では突出してい
ます。
これまでは横浜港に停泊中の「ダイヤモンド・プリンセス」号にほぼ限定
されていた感染が、北海道などでも広がり、感染者は高齢者だけではなく
若年層にも広がっています。先週、多くの専門家が「ここ2週間がヤマ場」
と述べていましたが、その最初の1週間を経過し、どうやら感染は拡大し
ているようです。感染が拡大するのか鎮静化するのかという意味で「ヤマ
場」であったとするならば、感染は確実に拡大傾向にあるようです。
いずれ感染はピークを迎え徐々に治まっていくものと思われますが、その
影響はその後の景気に大きなダメージを与えることになります。
特に中国ではサプライチェーンの断絶から、生産に影響が出て、世界経済
に大きな影響を及ぼします。中国では生産だけではなく需要も低下し、自
動車やスマートフォンなどの販売は下方修正を迫られることになります。
一部には中国の1-3月期GDPはマイナス成長になるといった観測もあ
るようです。

先週末サウジアラビアのリヤドで行われたG20(20カ国・地域財務相
・中央銀行総裁会議)では「新型コロナウイルスの最近の流行を含め、世
界経済のリスク監視を強化する」ことで一致し、「各国が政策を総動員す
る」との共同声明を採択しました。ただ中国は閣僚と中央銀行総裁が参加
せず、代わりに駐サウジアラビア大使や米国に勤務する関係者が参加した
ようで、震源地である中国の当事者が参加しなかったことが、G20の形
骸化を象徴しているようです。

米債券市場では安全資産の債券に資金が集まっています。
30年債は昨日1.83%台まで低下して、最低水準を更新しました。ま
た10年債も1.36%台まで低下し、政策金利の動向に敏感な2年債も
急低下しており、市場は徐々に利下げを織り込みつつあります。米金利の
低水準の割には、ドル円はいまだ110円台です。
これは上で述べたように、今回の新型コロナウイルスの感染が日本でも広
がっていることとは無関係ではないと見ています。
米金利先物市場では6月までの利下げ確率が49%程度まで上昇して来ま
した。
クリーブランド連銀のメスター総裁は24日の講演で、新型コロナウイル
スの感染拡大が米経済にとって脅威になっているが、金融政策の変更を正
当化するものではまだないとの認識を示しました。総裁は、「現時点での
経済的影響の規模を評価することは難しい」としながらも、「私の予測に
対する下振れリスクとしてそれを組み込んだ」ことを明らかにしました。
その上で、「現在の政策スタンスは適切というのが私の見解だ」と語って
います。(ブルームバーグ)

ドル円は再び110円台まで低下してきました。
世界経済の下振れ観測が円への需要を高めたものですが、上でも述べたよ
うに、今回のリスク回避は日本もその対象国の一つであることを考えると、
それほど円高が進む可能性は高くないと予想しています。もっとも、今回
のウイルスの感染がどこまで広がるのかが予想できないことから、先行き
は非常に不透明です。ここは慎重に対応するしかありません。

本日のドル円は110円30銭~111円30銭程度を予想します。


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