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ECB、追加緩和を決定 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は小幅に続伸。米長期金利が上昇し、ユーロ円などの買いが、ドル円での円売りにつながった。109円20銭までドル高が進み、この日の高値圏で引ける。

  • ECBが追加緩和を決めたことでユーロの買い戻しが加速。一時は1.1362までユーロが買われ、3カ月ぶりに高値を記録。

  • 株式市場はまちまち。ダウは小幅に上昇したものの、ナスダック、S&P500は反落。

  • 債券相場は3日続落。長期金利は0.82%台まで上昇し、3月下旬以来となる水準に。

  • 金は反発。原油は3日続伸。

本日の注目イベント

  • 日 4月景気先行指数(CI)(速報値)
  • 独 4月製造業新規受注
  • 米 5月雇用統計
  • 米 4月消費者信用残高
  • 加 カナダ5月就業者数
  • 加 カナダ5月失業率

昨日本欄で、米国内で広がっている抗議デモの鎮圧に連邦軍の動員も辞さないとしたトランプ大統領の発言に反対を表明したエスパー国防長官のコメントを紹介し、エスパー氏も、マティス前国防長官と同じように、更迭される可能性があると述べました。そのマティス氏が3日発売の米誌で発言しています。氏は、「ドナルド・トランプは私の人生で初めて、米国民を団結させようとせず、その素振りさえ見せない大統領だ。その代わりに、彼は米国を分断させようとしている」と批判しています。また、「われわれが目の当たりにしているのは、過去3年にわたるこの意図的な取り組みの結果であり、成熟したリーダーシップ不在の結果だ。われわれは米国の市民社会に内在する力を利用し、彼抜きで団結できる」と指摘しています。2018年12月のクリスマスの日に解任されたマティス氏は、久しぶりに公で発言を行いましたが、現職大統領を元閣僚が公然と批判するのは極めて異例なことだと、ブルームバーグは伝えていました。11月の大統領選の行方がますます読みにくくなりました。

ECBは昨日の理事会で追加緩和を行うことを決定しました。新型コロナウイルス危機への対応を強化し、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入額を6000億ユーロ(約73.5兆円)増加し、1兆3500億ユーロに拡大すると共に、政策期限も少なくとも2020年末としていたものを、21年6月末まで延長することを決めました。理事会後の記者会見でラガルド総裁は、「景気の改善はこれまでのところ、緩慢だった」とし、「行動する必要があった」と述べ、さらに「必要なことは何でもやる」と、さらなるの追加緩和をにおわすような発言を行っています。

この決定を受け、ユーロドルは1.12台後半から1.13台を回復し、約3カ月ぶりの高値となる1.1362までユーロ高が進みました。ユーロは対円でも2019年5月以来となる123円97銭まで上昇しています。ユーロドルは5月下旬までは1.10が壁となり、上値の重い展開が続いていましたが、5月27日に1.1台に乗せてからは、ある程度のユーロ高が予想されました。ただ、ユーロドルでユーロ高が進めば、ドル円にもその動きが波及し、「ドル安・円高」に振れると予想していましたが、ドル円は真逆の動きを見せ、109円台を回復してきました。ユーロが買われ、円が売られたことで、ユーロ円は昨年5月以来のユーロ高水準である124円手前まで上昇しています。この背景は、株高が進んでいることから「リスクオン」の流れが強まり、安全通貨の円、あるいは、マイナス金利の円と言ってもいいかもしれませんが、円売りが加速し、円が主要通貨の中で最弱通貨の位置に沈んだとものと考えられます。

昨日発表された新規失業保険申請件数はさらに減少し、187.7万件でした。4月の第1週には686万件だったことを考えると、依然高水準でありますが確実に減少していることが伺えます。本日は5月の雇用統計が発表されます。雇用の悪化は今回がボトムと見られますが、非農業部門雇用者数は前月比750万人の減少、失業率は19.1%と、大幅に上昇すると見られています。すでに相当の悪化が見込まれているため、結果次第ではドルが買われる可能性もあります。反対にドルが大きく売られるとすれば、雇用者数が1000万人以上の減少となったケースでしょう。今回の数字は、あまでも一時的なものと捉えることが必要です。

トランプ政権は次回の経済対策を考えており、その規模は最大で1兆ドル(約109兆円)になるとの見方も出ています。この経済対策が実現すれば、株式市場が好感し、リスクオンが進む材料になり易いと考えられます。ドル円は日足ベースではすでに「120日線」と「200日線」を上抜けしています。週足では109円20-60銭あたりに「120週線」と「200週線」があり、109円から上値では相当な抵抗も予想されます。105-110円のレンジの上限を試しているのが足元の動きですが、ここからが重要です。110円を突破できるのか、あるいは110円が依然として壁となるのか、注視したいところです。


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