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NY株急落 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は前日110円台を回復する場面もあったが、この日は
NY株が大幅に下げ、リスク回避の流れから円が買われ、
一時109円33銭まで売られる。
◆ユーロドルは前日から水準をやや下げ、1.17台前半で推移。
◆株式市場は全面安。「中国恒大集団」のデフォルト懸念から大きく
下げ、ダウは1000ドルに迫る下げを記録する局面も。
ナスダッックは前日比2.2%の大幅下落。
◆債券は買われる。長期金利は1.31%台へ低下。
◆リスク回避が進み金は上昇。原油は1ドルを超える下げに。

◆9月NAHB住宅市場指数   →  76

本日の注目イベント

◆豪   RBA議事録
◆米  経常収支(4-6月)
◆米   8月住宅着工件数
◆米   8月建設許可件数

本「アナリストレポート」でもこれまでに何度か触れた「中国恒大集団」
の資金繰り懸念が強まり、金融市場に大きな影響を与え始めました。
NY株式市場は全面安の展開です。ダウは一時1000ドル近い下げを見
せ、ナスダックは2.2%の下げに見舞われました。同じように、原油も
大きく売られ、ドル円では「円買い」が活発となり、先週金曜日には11
0円台まで上昇したドル円は再び109円台前半まで売られています。
リスク回避の流れが強まり、債券と金(きん)が買われ、昨日はビットコ
インなど、仮想通貨も大きく値を下げています。

「中国恒大集団」の資金繰り懸念から、香港市場では不動産株を中心に株
価が急落し、これがNY市場にも広がっています。
「恒大」を巡っては中国住宅都市農村建設省が先週、同社が20日に融資
の利払いを行えない見通しだと、同社の主要債権金融機関に伝えていまし
たが、23日にも米ドル債8353万ドル(約92億円)と、人民元債2
億3200万元(約39億円)の利払い日が来ます。
その後も、今月29日と、10月にはさらに多額の利払いが到来します。
報道によると、同社は社員や個人投資家などから「理財商品」を通じて多
額の資金調達を行っており、負債額は33兆円を超えている模様です。
格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は先週、同社の
長期格付けを「CC」(ダブルC)に格下げしたばかりでした。
中国には、恒大と同業で経営難に陥っている華夏幸福基業など1000億
元を超える負債を抱えている企業も少なくはないと見られており、これが
不動産業全体の懸念につながり、NY株式市場に伝播した形です。

本日から2日間の日程でFOMCが開催されます。その前日に株価の急落
が起きてしまい、FOMCの政策決定にも影響を与える可能性もあります
。米経済指標に目を向けても、最近では「強弱まちまち」で、8月の雇用
統計の結果など、予想を大きく下振れするものも目立つようになっていま
す。ただ、それでも個人的には「11月の会合で正式にテーパリングを宣
言し、2022年からの開始」とするシナリオは維持するつもりです。
本日は日経平均株価も大きく下げると見られますが、この流れが再びNY
に引き継がれ、「負の連鎖」に陥らない限り、といった条件は付けたいと
思いますが、FRBが中国発のリスクに言及することは予想されても、基
本方針は維持されると思われます。
また、FOMCではNY株価の下落に対する議論もあるかもしれません。
米国人にとって株価の行方は自身の将来設計に大きな意味を持っており、
消費行動にも大きな影響を与えます。
恐怖指数である「VIX指数」も「25.7」と、5月12日以来となる
高水準になってきました。

今後の株価次第というところもありますが、ドル円は依然として110円
を中心とする展開は変わっていないと考えます。
リスク回避が進み、安全資産の債券が買われ金利は低下してはいますが、
それでもまだ1.3%台は維持しています。従って今のところは、中国発
の「恒大ショック」はグローバルな景気押し下げにはつながらないと考え
ており、「リーマンショック」級の金融不祥事には至らないと予想してい
ます。今日の日本株がどこまで下げるのかを見極めながら、ドル円のレン
ジは108円90銭~109円70銭程度と予想します。


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