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米11月のPPI年率で9.6%の上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆FOMCを控え小動きの中、米11月のPPIが
年率で9.6%の伸びを見せたことで長期金利が上昇。
ドル円は113円76銭まで買われた。
◆ドル高が進む中、ユーロを買い戻す動きは限定的となり、
1.13台前半から半ばが徐々に重くなる展開が続く。
◆株式市場は続落。PPIの上振れを嫌気し、3指数とも揃って
大幅安に。
◆債券は反落。長期金利は1.44%へと小幅に上昇。
◆金と原油はともに反落。

◆11月生産者物価指数    → 9.6%

本日の注目イベント

◆豪   豪12月ウエストパック消費者信頼感指数
◆中   中国11月小売売上高
◆中   中国11月鉱工業生産
◆英   英11月消費者物価指数
◆米   12月NY連銀製造景況業指数
◆米   11月小売売上高
◆米  11月輸入物価指数
◆米   12月NAHB住宅市場指数
◆米   FOMC 政策金利発表
◆米   パウエル議長記者会見


消費者物価指数(CPI)と歩調を合わせるかのように、米11月の
生産者物価指数(PPI)も記録的な伸びを見せました。総合PPI
は前年比で「9.6%」上昇し、統計でさかのぼれる2010年以降
で最大の伸びでした。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPPIも前年比で「7.
7%」と過去最大の伸びでした。物流網のボトルネックや堅調な需要、
さらに労働力の制約といった状況の中、原材料の価格は今年に入り急
速に上昇しています。多くの事業者はそうしたコスト上昇分を値上げ
という形で消費者に転嫁しており、このままでいけば、2022年1
-3月期のCPIも引き続き高い伸びを見せる可能性がありそうです。

記録的なPPIの伸びを受けて、各市場の反応はこれまでとはやや異
なり単純な「リスクオフ」ではなかったようです。
株式市場では金利上昇を嫌い、前日に続き主要3指数が揃って続落し
ましたが、債券も売られ金利上昇を受けてドル円は113円76銭ま
でドルが買われています。明日の朝方発表されるFOMCでは、テー
パリングが加速されることがほぼ規定路線と見られており、高いPP
Iの伸びがさらにその可能性を高めた側面もあります。
ブルームバーグ・エコノミクスは、FOMCが債券購入の縮小額を3
00億ドル(約3兆4000億円)と、これまでの2倍にし、購入を
来年3月に停止することを表明するとともに、物価圧力を「一過性」
と表現しないといった見方を示すと予想しています。また、金利予測
分布図に基づく2022年の利上げ予想回数は3回になるとみていま
す。注意したいのは、仮にこの予想通りであっても、市場では予想が
ほぼ織り込まれており、必ずしもドルが買われるわけではないという
事です。筆者は来年の利上げ回数は2回と予想しており、金利予測分
布図が3回を示唆するようだと、さすがにドル高に振れる公算は高い
とは思いますが、今回のFOMCでのタカ派寄りの決定はかなり織り
込まれているのも事実です。ドル安材料にはならないとしても、どこ
までドルを押し上げるドライバーになるのか見極める必要があります。

オミクロン株を巡る情報が引き続き市場に飛び交っています。
ファイザーは14日、同社が開発中の新型コロナウイルス感染症経口
薬「パクスロビト」について、入院が必要になるほどの重症化を防ぐ
かなりの効果があるが、ワクチン接種後のブレークスルー感染に関係
することが多いより軽度の症状を消すにはそれほど有効でないことが
、二つの研究報告で示されたと発表しました。
同社の資料によれば、「パクスロビト」はコロナ合併症を起こす標準
リスクのある673人を対象に実施したところ、自覚症状を減らす主
要目的を達成できなかった。ただ、このグループでは入院が70%減
る傾向が見られたそうです。また別の研究では、発症から3日以内に
「パクスロビト」を使用した場合、高リスクのワクチン未接種患者の
入院をなお89%防ぐ効果が確認されたとも報告されています。(ブ
ルームバーグ)
一方WHOのテドロス事務局長は「このウイルスを過小評価すれば危
険を冒すことになると、これまでにわれわれが学んだのは確かだ」と
述べ、オミクロン株について、従来のどのウイルス型よりも急速に広
がっているにもかかわらず、軽症として片付けられてしまうことに警
鐘を鳴らしています。

記録的な伸びを見せたCPIとPPIの結果を認識した中でのFOM
Cですが、パウエル議長がどこまでタカ派的な姿勢に傾くのかも注目
されます。
オミクロン株への懸念も日増しに高まってきており、今後景気拡大の
足かせになる可能性もくすぶる状況ですが、一方でケンタッキー州な
どで起きた竜巻被害の影響もあり、今後も物価上昇が鎮静化する兆し
はありません。
サマーズ元財務長官は「インフレの大きな減速を見込める説得力のあ
る根拠はない」と、引き続き厳しいコメントをしています。パウエル
議長の発言を待ちたいと思います。

本日のドル円は113円30銭~114円30銭程度を予想していま
す。


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