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ドル円124円台半ばまで上昇 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ドル円は続伸。米長期金利が2.7%台まで上昇したことを受け、日米金利差を意識したドルか買いに124円67銭までドル高に。

  • ユーロドルも続落。1.0837まで売られ、1カ月ぶりの安値を記録。

  • 株式市場はまちまち。ダウは上昇したものの、ナスダックとS&P500は長期金利の上昇を嫌気し下落。

  • 債券は続落。長期金利は2.7%台に乗せ、一時2.73%近辺まで上昇。

  • 金は続伸し、原油は反発。

本日の注目イベント

  • 中 3月消費者物価指数
  • 中 3月生産者物価指数
  • 欧 EU外相知事会
  • 英 2月鉱工業生産
  • 英 2月貿易収支
  • 米 ボスティック・アトランタ連銀総裁、イベントで開会の挨拶
  • 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演

米長期金利の上昇が止まりません。先週末のNY債券市場では10年債利回りが2.7%台に乗せ、一時は2.73%台まで上昇しました。FOMCでの利上げが加速するとの見方が支えとなり、長期債を売るスタンスが加速されています。米長期金利は2月15日に2.0%の大台に乗せ、わずか1カ月半で2.7%台まで上昇。市場に見方は「3%乗せも近い」といった情勢になっているようです。米長期金利の上昇に呼応するかのようにドル円も買われ、NYでは124円67銭までドル高が進みました。

この欄で「ドル円は今後少なくとも1回は125円前後まで上昇する」と予想していましたが、その予想に近い動きでした。しかもその上昇スピードは予想通り前回に比べより多くの時間を要しており、前回3月28日に125円10銭まで上昇した局面では、120円から125円を示現するのにわずか5日でしたが、今回121円台まで押し戻され124円台半ばまで再び上昇するのに、10日以上かかっています。125円台を付けた後の下げが速く、利益を取り損なった市場参加者がドルの戻りを抑えたことと、ドル買いで攻める参加者も慎重になったことが考えられます。ただ現時点ではこの流れを変える要素は見当たりません。FRBは次回5月会合で0.5ポイントのFF金利引き上げに踏み切り、その後の会合でも同じように0.5ポイントの引き上げを余儀なくされる局面が何度かあると見ています。

原油価格が一時ほどの上昇の勢いはなく、落ち着いてきたようには思えますが、ロシア戦争の影響は今後も長引きそうで、原油価格が一気に下がる可能性は低いとみられます。また米国サイドには今年秋の「中間選挙」を意識し、バイデン政権としては何としても足下のインフレを止める必要があります。極端な言い方をすれば、多少景気を犠牲にしても「インフレ阻止が最優先」だということかと思います。そのため、バイデン大統領に再任を託されたパウル議長もインフレ阻止への圧力は感じることになろうかと思います。実需面からもドル需要が増していることも見逃せません。日本の貿易赤字は今後も定着しそうな気配で、原油価格がこのまま100ドル以上で推移した場合、経常収支ベースでも赤字に転落するといった試算もあります。要は、日本サイドから見れば、ドルを売る人よりもドルを買わなければならい人の方が多いということです。現在2.4~2.5%程度ある「日米金利差」は、今後3%に拡大する余地があるとみています。日本でもインフレの足音がヒタヒタと近づいてきていますが、本邦機関投資家にとって国内で運用利回りをあげるのは至難の業で、運用難であることは変わっていません。そのためリスクを取っても海外での運用に頼らざるを得ない状況です。2.7%台に乗った米国債はその意味では非常に魅力的な投資対象で、今後も継続されるとみられます。このまま円安傾向が続けば、利回りだけではなく「為替益」も得ることが出来る可能もあると考えれば、為替ヘッジをかけずに投資する機会が今後増えることも予想されます。当局からの口先介入が本格的に出て来るまでは、ドルは堅調に推移するものと予想しています。

ロシアのウクライナ攻撃は続き、さらに無差別化しています。8日にはウクライナ東部ドネツク州の駅にミサイルを発射し、避難する市民が犠牲になり、子供5人を含む52人が亡くなりました。また、「路上を歩いていた女性がいきなり射殺された」との報道もあります。ロシアはこの件について、ウクライナ軍の仕業だと関与を否定していましたが、「何おか言わんや」で、「あいた口がふさがらない」とはこのことです。さらに報道では、ロシアはウクライナでの軍事作戦を統括する司令部に、シリアでの軍事作戦を指揮したドゥボルニコフ司令官を任命したとあります。ウクライナでの民間人犠牲者がさらに増えるのでかないかと危惧されています。またオーストリアのネハンマー首相が11日、モスクワでプーチン氏と会談するとの報道もありますが、誰が会談してもプーチン氏に戦争を止めさせることはほぼ不可能なのでしょう。

クリーブランド連銀のメスター総裁は10日、「インフレ率は今年も来年も2%を超えると思うが、鈍化の軌道になるだろう」との見通しを述べました。メスター氏は、「金融政策の引き締めのなかでも米経済はリセッション入りを回避すると確信しているものの、インフレ率は来年にかけて2%を上回る水準が続く公算が大きい」との見方も示しました。リセッションのリスクが高まると見ているが、「困難であるが、われわれには出来る」と発言しています。(ブルームバーグ)

フランスの大統領選で、マクロン氏とルペン氏が24日の決選投票に進むことが判明し、早朝にはユーロが窓を開け上昇しています。ドルがユーロに対して売られたことで、ドル円も早朝には124円割れも示現していました。現職のマクロン氏有利と見られますが、ルペン氏との支持率の差はかなり縮まっているようです。24日の決選投票では、ユーロが開票を睨みながらさらに乱高下する可能性がありそうです。本日のドル円は123円80銭~124円80銭程度を予想します。

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