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WTI原油価格大きく反発 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆FRBの大幅利上げ観測がやや後退したこともあり
ドル円は軟調な展開。137円97銭まで売られ、利益
確定の売りが優勢に。
◆ユーロドルも大きく反発し、一時は1.02台を回復。
ドル売りの流れが強まり、ユーロを買い戻す動きが
活発に。
◆株式市場は3指数が揃って反落。前日に大きく上昇
したこともあり、この日は金融大手の決算発表が相場を
押し下げた。
◆債券相場は下落。長期金利は2.98%台に。
◆金と原油は揃って上昇。


◆7月NAHB住宅市場指数   →  55

本日の注目イベント

◆豪   RBA、金融政策会合議事要旨公表
◆欧   ユーロ圏6月消費者物価指数(改定値)
◆英   英6月失業率
◆英   ベイリー・BOE総裁講演
◆米   6月住宅着工件数
◆米   6月建設許可件数
◆米   イエレン財務長官、ソウルで会合に出席
◆米   米中間選挙予備選(メリーランド州)
◆米  企業決算 → J&J、ネットフリックス、

先週木曜日には139円39銭前後まで上昇したドル円は、140円という大台
を前に利益確定の売りが優勢となる展開です。
来週のFOMCで1%の利上げ観測も浮上したことからドル高が進みましたが、
その後FRB高官らが大幅な利上げには否定的な発言を行ったこともあり、市場
の大幅利上げ観測もやや沈静化しています。
昨日発表された全米ホームビルダー協会(NAHB)が発表した7月の住宅市場
指数は、2020年5月以来の低水準でした。金利上昇の影響を大きく受けた結
果かと思われます。
また大手米銀の決算発表でもM&Aなどの部門収益が低調で全体の利益を押し下
げており、株式市場全体の下落の一因になっています。
アップルが来年、一部の部門に関して採用と支出のペースを落とす計画であると
の報道もあり、企業の景気減速に対応する動きが続いていることもドルの上値を
重くしつつあります。

ドル円は昨日のNYでは再び138円を割り込む水準まで売られています。
一時パリティを割り込み、0.9952まで売られたユーロドルが1.02台ま
で急速に値を戻したことも円を買い戻す動きにつながったようです。
ドル円との相関が強い米長期金利は昨日上昇していますが、ドル円への影響はな
かった模様です。米長期金利もここ1週間は2.9%~3.0%台で一進一退の
動きを見せており、約1カ月前に3.4%台まで急騰したあの勢いはありません。
来週のFOMCでは0.75ポイントの利上げを予想していますが、市場はその
先の9月会合での利上げ幅を模索しています。景気減速が鮮明な中、さらに大幅
な利上げを実施し「インフレの息の根を止める」大胆な政策に打って出るのか、
あるいは今月の利上げも含めこれまでの4会合連続の利上げの効果を見極めるた
め様子をみるのか、8月、9月の雇用統計と消費者物価指数のデータが注目され
ます。

バイデン大統領は先週中東サウジアラビアを訪問し、サルマン国王やムハンマド
皇太子と会談を行い原油の増産を要請しましたが、サウジは具体的な回答を避け
た模様です。バイデン大統領にとって、ガソリン価格の上昇はそのまま支持率の
低下につながるため、何としてもこれ以上の価格上昇は避けたいところです。
原油価格の今後の動向はバイデン大統領にとっても重要ですが、ドル円の今後の
動きにも大きく影響してきそうです。
今回の大幅な円安は日米金利差による影響が最も大きいと思われますが、日本の
貿易赤字が定着しつつあることも見逃せません。
日本の貿易収支は昨年8月以降輸出額よりも輸入額の多い「貿易赤字」が続いて
います。今週発表される6月の貿易収支でも「赤字」が確定的で、これで11カ
月連続の「赤字」となります。輸出額も増えてはいますが、輸入額がそれを上回
る勢いで増加しています。その大部分はエネルギーの輸入額が増えていることが
主因です。特に原油とLNGの増加が際立っていますが、同じ量の輸入であって
も価格が大きく上昇しているため、「輸入額が増大する」構図になっています。
北海ブレントが125ドルまで上昇すると、ドル円は140円を付けるとの観測
もあります。WTI原油価格は全ての原油のベンチマークになっているため、為
替を見る上でも今後はWTI原油価格の動きからも目が離せません。

本日のドル円は137円50銭~139円程度を予想します。


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