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ECB0.5ポイントの利上げか? 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は朝方、ユーロドルでドル安が進んだ影響もあり
137円台半ばで取引が始まる。その後米長期金利が上昇し、
株価の大幅高を手掛かりに138円25銭まで上昇するも
上値は限定的。
◆ユーロドルは、明日の理事会で0.5ポイントの利上げを
検討しているとの報道にユーロの買い戻しが続く。
約2週間ぶりに1.0265まで上昇。
◆株式市場は3指数が大幅に上昇。ダウは754ドル上昇し、
ナスダックは3%を超える上昇に。
◆債券は続落。長期金利は3.02%台に上昇。
◆金と原油は続伸。

◆6月住宅着工件数     →  155万9000戸
◆6月建設許可件数     →  168万5000戸

本日の注目イベント

◆独   独6月生産者物価指数
◆欧   ユーロ圏7月消費者信頼感指数(速報値)
◆欧   ユーロ圏5月経常収支
◆英   英6月消費者物価指数
◆米   6月中古住宅販売件数
◆米  企業決算 → アルコア、テスラ
◆加   カナダ6月消費者物価指数


上値がやや重くなってきたドル円は138円を挟みもみ合う展開です。
昨日のNYでは今月の会合で1.0ポイントの利上げ観測が急速に後退したことから
株価が全面高となり、リスクオンが強まったことで債券が売られ、長期金利が上昇し
ました。ただ、ドル円は長期金利の上昇にはそれほど反応せず、ユーロドルでユーロ
が買い戻されたことにより反応しました。
長期金利が3.02%台まで上昇したものの、ドル円の高値は138円台前半で限定
的といった展開です。

先週パリティを割り込み、一時は0.9952まで売り込まれたユーロドルは1.0
2台半ばまで買い戻しが進んできました。もともとユーロショートの積み上がりが高
水準だったことに加え、昨日は、明日の会合でECBが0.5ポイントの利上げを実
施する可能性が取り沙汰されたことがユーロの買い戻しを誘いました。
ブルームバーグによると、ECBは先月には0.25ポイントの利上げ方針を示して
いましたが、想定を超えるインフレの高進で、明日の会合で0.5ポイントの利上げ
を真剣に検討していると、事情に詳しい関係者が明らかにしたと報じています。


実際に会合で0.5ポイントの利上げが支持を得られるかどうかは依然として不透明
ですが、ラガルド総裁は6月28日の講演で、0.25ポイントを超える利上げの可
能性に含みを持たせていました。その後発表された6月の消費者物価指数(CPI)
は「8.6%」と、過去最高を記録し、米国をも超える勢いでした。これはECBが
目標とする2%物価上昇の4倍を超えています。
ラガルド総裁は、「例えばインフレが加速し、インフレ期待の抑制が脅かされるよう
な場合、もしくは潜在的経済がより恒久的に失われ、資源利用を制限する兆しが表れ
る場合には、早急に緩和策を引き上げる必要があるだろう」とも話していました。
ブルームバーグの調査によると、エコノミストの過半数は明日の利上げ幅を0.25
ポイントと予想しており、0.5ポイントの利上げを予想したのは53人中4人だけ
だったと伝えています。
明日の発表で0.5ポイントの利上げであれば、すでにその多くは織り込まれている
と思われますが、0.25ポイントであった場合、ユーロドルは再びパリティを目指
す動きになるのではないかと予想します。

前日発表された7月のNAHB住宅市場指数に続き、6月の住宅着工件数は年率換算
で「155万9000戸」と、市場予想を下回っていました。住宅ローン金利が急激
に上昇していることと、価格そのものが上昇していることで、一般的な市民には徐々
に手が届かなくなっていることが背景です。
着工件数の先行指標となる住宅建設許可件数も168万5000戸と、昨年9月以来
の低水準でした。
因みに昨年12月は189万5000戸でしたので、ここ半年で20万戸以上の減少
が見られます。
FRBの積極的な金融引き締めで、最も大きな影響を受けるのは住宅市場かと思いま
すが、今後さらに大幅な利上げが見込まれることから一段と減速する可能性がありま
す。

ロシアのプーチン大統領はイランのテヘランを訪れ、トルコのエルドアン大統領、イ
ランのライシ大統領と会談し、穀物輸出について協議を行った模様です。
2月にロシアがウクライナに侵攻して以来、プーチン氏が旧ソ連構成国以外を訪問す
るのはこれが初めてのことになります。
3カ国首脳はシリアについて共同声明を発表する予定のようですが、議題の中心はウ
クライナでの戦争に関することと思われます。戦争の終結につながることにはならな
いとみられますが、結果が注目されます。ウクライナ侵攻から間もなく5カ月になり
ますが、事態は悪化の一途をたどっており、ロシアはウクライナ各市で集合住宅への
ミサイル攻撃を行うなど、今や無差別的に総攻撃を行っています。
双方に相当数の死傷者も出ており、消耗戦もかなり厳しい段階に来ているのではない
でしょうか。

本日のドル円は137円50銭~139円程度を予想します。


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