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ECB、0.5ポイントの利上げを決定 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場


◆ドル円は黒田日銀総裁の会見を境に上昇したが、NYでは
米長期金利が急低下したことから下落。137円30銭まで
売られ、この日の安値圏で引ける。
◆ユーロドルはECBの利上げ決定を境に買われ、1.0279
近辺まで上昇。その後は売りに押され、1.02を挟みもみ合う。
◆株式市場は大型株を中心に3日続伸。ダウは162ドル上昇し、
3万2千ドルの大台を回復。力強い業績を背景に投資家の
センチメントが改善したとの声も。
◆債券相場は急上昇。長期金利は2.87%台へと急低下。
◆金は反発。原油は続落し、再び100ドルの大台を大きく割り込む。

◆新規失業保険申請件数           →  25.1万件
◆7月フィラデルフィア連銀景況指数     →  -12.3
◆6月景気先行総合指数           →  -0.8%

本日の注目イベント

◆日  6月消費者物価指数
◆独   独7月製造業PMI(速報値)
◆独   独7月サービス業PMI(速報値)
◆欧   ユーロ圏7月製造業PMI(速報値)
◆欧   ユーロ圏7月サービス業PMI(速報値)
◆欧   ユーロ圏7月総合PMI(速報値)
◆英   英7月製造業PMI(速報値)
◆英   英7月サービス業PMI(速報値)
◆米   7月S&Pグローバル製造業PMI(速報値)
◆米   7月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値)
◆米   7月S&PグローバルコンポジットPMI(速報値)
◆米  企業決算 →  アメックス、ベライゾン、ツイッター
◆加   カナダ5月小売売上高

ECBは事前に予告していた通り11年ぶりの利上げを決定しました。
利上げ幅は0.25ポイントではなく、0.5ポイントだったことで発
表直後ユーロは買われ、対ドルでは1.0279まで80ポイントほど
上昇しましたが、その後元の水準に押し戻されています。
ドラギ・イタリア首相が辞任したことによる政局不安がユーロ売りにつ
ながったようです。

ECBは利上げと同時に、中銀に預ける預金金利をマイナス0.5%か
ら0%に引き上げることも決めました。
今回の0.5ポイントの利上げ幅はややサプライズであったと思われま
すが、足元では高インフレが続く中、ECBとしてはインフレ阻止に向
けた強い意志を示すとともに、FRBに追随したともみられます。
ラガルド総裁は会見で、「価格上昇圧力はより多くのセクターに広がり
つつあり、ユーロ安が拍車をかけている」と指摘し、「基調的インフレ
の指標のほとんどがさらに上昇した。インフレは当分、望ましくない高
水準にとどまる見込みだ」と述べています。
総裁はまた、「9月の金利決定に関する従来のガイダンスはもはや当て
にはならない。9月の行動はその時のデータ次第だ」とし、その上で、
「利上げを加速させるが、最終的に目標とする金利水準を変えるわけで
はない」と説明しています。(ブルームバーグ)

この日は各国中銀の政策会合が多くあり、南アフリカ中銀も利上げを決
めています。
そのような中、日銀は予想通り金融政策の据え置きを決め、午後3時半
から始まった黒田総裁は会見で、「物価上昇に賃金の上昇が追いついて
おらず、景気の腰折れを招く懸念があるため金融緩和を続ける」と述べ
ていました。
また急速に進む円安についての認識を求められると、「最近の急速な円
安進行は経済にマイナスで望ましくない」と述べ、これまで「日本経済
全体からみればプラス」と何度も述べた発言から変化しています。前回
の会合後の発言から「プラス」が「マイナス」に変わっており、139
円台まで急上昇したドル円の水準を意識したものかもしれません。
一方でこの日発表された「展望リポート」では2022年度の消費者物
価指数(生鮮食品を除くコアCPI)を2.3%と、従来の1.9%か
ら上方修正しています。
ブルームバーグは「他の主要中銀がインフレ抑制のため金融引き締めに
動き、24年ぶりの円安が物価を押し上げる中、緩和を続ける日銀の独
自路線が際立っている」と論評しています。
昨日はトルコ中銀も政策金利の据え置きを決めており、これで7カ月連
続の据え置きになります。トルコの6月のCPIは「78.6%」で、
インフレ調整後の実質金利のマイナス幅は世界最大になっています。
しかも発表される指標の信ぴょう性も疑問視されており、イスタンブー
ル商工会議所は6月のCPIは「94%」と発表しており、さらに学者
らでつくるENAグループは同月のCPIは「175%」だったとの調
査結果を発表しています。トルコ国民の生活苦もかなり深刻なものにな
っていると思われます。

本日のドル円は136円70銭~138円程度といったところでしょう
か。


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