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ユーロ圏8月のCPIは9.1%と過去最高 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は前日と同じ展開。上値が重く、138円台前半で
取引が始まったが、その後米長期金利が上昇したことで
139円までドルが買われた。
◆ユーロドルも小幅に上昇。ユーロ圏の8月のCPIが予想を上回った
ことで1.0079まで上昇。ユーロは対円でも約1カ月ぶりに
139円台後半まで続伸。
◆株式市場は続落。地区連銀のタカ派発言や、FRBが利上げ姿勢
を長期にわたり維持するとの観測が重しに。ダウは280ドル下げ、
S&P500は4000の大台を割り込む。
◆債券は続落。長期金利は3.19%台と、2カ月ぶりの
高水準に。
◆金は4日続落。原油も大幅に続落し90ドルを下回る。

◆8月ADP雇用者数        →  13万2000人
◆8月シカゴ購買部協会景気指数   →  52.2

本日の注目イベント

◆中   8月財新製造業PMI
◆独   独8月製造業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏8月製造業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏7月失業率
◆英   英8月製造業PMI(改定値)
◆米   新規失業保険申請件数
◆米   8月S&Pグローバル製造業PMI(改定値)
◆米   8月ISM製造業景況指数
◆米   8月自動車販売台数
◆米   ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
◆米   バイデン大統領、演説(ペンシルベニア州フィラデルフィア)

ドル円は神経質な動きを見せながらも底堅く、139円台を固める動きにも
思えますが、やはり明日の雇用統計を前に、値幅もやや縮小しています。
東京時間では、水準が水準だけに、実需のドル売りが出ていることもあり、
上値の重い展開が続いていますが、米10年債利回りの上昇がドルの支えに
なっています。
米10年債利回りは3.194%台まで上昇し、6月28日以来となる高水
準まで来ました。FRBが長期にわたって利上げ姿勢を維持するとの観測が
債券売りにつながっていますが、売られているのは債券だけではなく、株式、
コモディティなど、「世界的に中央銀行がインフレとの闘いを強化する中、
あらゆる相場が下落しているが、目先もそれほど楽観的なものではなさそう
だ」(ブルームバーグ)との見方が適切のようです。

NY株式市場では先週末、ジャクソンホールでのパウエル議長の講演をきっ
かけにダウが1000ドルを超える下げを見せましたが、今週に入ってもそ
の流れは変わらず、株価の下げが続いています。
多くの株式専門家も「まだ下げは終わっていない」とのコメントを残してお
り、その背景にはFRBが景気よりもインフレ抑止を政策の基本に据えてい
ることが挙げられます。
パウエル議長は講演で、「企業や家計が痛みを伴うこともある」と述べてい
ましたが、その痛みも「相当大きくて深い」と「覚悟」しなければならない
ようです。

クリーブランド連銀のメスター総裁は31日の講演で、「来年の早い時期ま
でフェデラルファンド(FF)金利を4%をいくらか上回る水準に引き上げ
て、そこで維持する必要があるというのが私の現在の認識だ」とし、「当局
が来年FF金利の誘導目標を引き下げるとは、私は見込んでいない」と述べ
ています。
市場の一部には、FRBはターミナルレートを4%を超える水準まで引き上
げるとの観測はあるものの、FOMCメンバーの一人がその水準を見込んで
いるとの発言はかなり「タカ派的」でした。
さらに金融緩和への移行は「2023年度中にはない」との予測も、かなり
大胆なものと言えます。この発言が株式と債券の売りに拍車をかけたと思わ
れます。

ただ、昨日発表された8月のADP雇用者数の結果を見ると、やや異なる景
色も見えてきそうです。民間の雇用統計である8月ADPは「13.2万人
」と、市場予想の「30万人」を大きく下回り、マイナスだった2021年
1月以来の低水準でした。ADPは統計手法を見直しており、先月はデータ
の発表を停止していました。昨日の発表によると、7月分は「27万人の増
加」でしたので、そこそこいい数字です。
業種別では、娯楽、ホスピタリティなどが増加している一方、金融、情報、
教育、ヘルスサービスでは減少しており、ADPのエコノミストは「雇用が
過熱気味に増加していた局面から、より通常のペースへと移る転換点にある
のかもしれない」と説明しています。
ADP雇用者数と雇用統計に、明確な相関関係はないと度々指摘しています
が、明日の雇用統計では「30万人の増加」が予想されており、そろそろ好
調な労働市場にもFRBの積極的な利上げの影響が出て来てもいいのではと
、個人的には考えています。

ユーロ圏8月の消費者物価指数(CPI)の発表もNY市場へ波及した可能
性があります。
同指数は「9.1%」と、市場予想を上回っただけではなく、これで、4カ
月連続で過去最高を更新しました。現時点では米国のCPIを上回る高水準
で、今月8日の政策委員会では大幅利上げは避けられないとの見方が強まっ
てきました。多くのものが値上がりしていますが、特にロシアの影響もあり、
エネルギーの値上がりが全体を押し上げています。
8月のエネルギーの上昇率は「38.3%」と他に比べ突出していましたが、
それでもここ半年を比較した場合、4月の「37.5%」に次いで低い上昇
率になっています。ここ半年の上昇率は平均でほぼ40%になっています。
この発表を受けて政策メンバーのオーストリア中銀のホルツマン総裁は「イ
ンフレ率を下げるというのがわれわれの立場と願いであり、そこに甘い顔を
見せる理由は見当たらない」として、0.5ポイントを上回る利上げ決定を
支持する考えを示しています。
これまで足元でインフレが高進する状況の中でも、ロシアとウクライナの影
響により景気が大きく減速していることで、FRBに比べ積極的な利上げ姿
勢を示してこなかった政策メンバーが多く見受けられましたが、足元に火が
ついた現在、悠長なことを言っていられなく、今後0.75ポイントの利上
げに向けた意見のすり合わせが焦点になってきそうです。
政策メンバーの中では依然として利上げ幅を巡って意見の違いがあるのも事
実です。
仮に大幅利上げに踏み切ったとしたら、下落基調が鮮明なユーロのハドメに
なるのか、この辺りも注目したいと思います。

本日のドル円は138円50銭~140円程度を予想します。


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