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ECB、BOEともに0.5ポイントの利上げを決定 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆前日のFOMCで今後の利上げ停止観測の浮上もあり、ドル円は
上値の重い展開に。NYでは128円08銭まで売られたが、
その後は株価の上昇などもあり128円台半ばまで反発。
◆ユーロドルは小幅に反落。ECBが0.5ポイントの利上げを
決めたものの、今後様子見の可能性も言及されていたことで
売りが優勢に。
◆株式市場は前日同様まちまち。ダウは39ドル下げたものの、
ナスダックとS&P500は大幅高。とりわけナスダックは
メタが大幅に上昇し、指数をけん引。
◆債券も続伸。長期金利は3.39%台に低下。
◆金と原油は続落。

◆新規失業保険申請件数     →  18.3万件
◆12月製造業受注       →  1.8%

本日の注目イベント

◆中   1月財新サービスPMI
◆中   1月財新コンポジットPMI
◆トルコ トルコ1月消費者物価指数
◆欧   ユーロ圏12月卸売物価指数
◆欧   ユーロ圏1月サービス業PMI(改定値)
◆欧   ユーロ圏1月総合PMI(改定値)
◆米   1月雇用統計
◆米   1月ISM非製造業景況指数
◆米   1月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
◆米   1月S&PグローバルコンポジットPMI(改定値)
◆米   デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、フォックス・ビジネスとインタビュー

市場予想通り、ECBとBOEは揃って政策金利を0.5ポイント引き上
げました。ECBは声明で、「次回3月の政策決定会合でも0.5ポイン
トの引き上げを実施する意向だ。それから、その後の金融政策の道筋につ
いて検証する」としています。
ラガルド総裁は会見で、「非常に極端な展開以外で、3月の0.5ポイン
ト利上げが起こらないシナリオというのは考えられない」と指摘し、「中
期で2%というインフレ目標達成への中銀の決意を疑うべきではない。金
利が景気抑制的な領域に達した後、十分に長くその水準にとどまるだろう
という事実にも疑問の余地はない」と説明しています。
ブルームバーグの記事には、この会見の様子も添付されており、見ること
ができますが、ラガルド総裁は身振り手振りを交えて、全身でその説明を
行っていました。
単に、手許の「カンペ」を読むのではなく、まるで少人数の座談会で自分
の意見を述べているように、フレンドリーで、極めて平素な言葉で説明し
ていました。ビデオを見て、中銀の政策意図を丁寧に説明し、出来るだけ
市場と対話をしようとする、その姿勢には好感が持てます。
3月の会合でも追加利上げを行う可能性が高いとしながらも、その後停止
することも十分あり得るとのメッセージが、欧州市場の株価を大きく上昇
させ、これがNY株式市場にも好影響を与えています。

BOEも政策金利を0.5ポイント引き上げ、これで2021年12月の
引き締め開始以来10回連続で利上げを行っています。その結果政策金利
は4%に達し、2008年以来の高水準になっています。
ベイリー総裁は会見で、「インフレは山を越えたが、低下はまだ始まった
ばかりで、リスクは極めて高い。中銀は政策姿勢を変更する前に、絶対的
な確信を持つ必要がある」と語っています。FRBに続き、ECB、BO
Eが追加利上げを実施したことで、日銀の緩和政策の継続がいやが上にも
目立ちます。いずれ日銀も政策変更を余儀なくされるとの根強い観測から、
投機筋らは日本国債の「空売り」を継続しています。
日銀は、これに立ち向かう姿勢を示し、国債の価格が下がらない(金利が
上昇)よう買い支えています。今週1日には、1日当たりの買い入れ額と
しては過去最大となる23兆6902億円の国債を買い入れています。
これだけの額を買い入れたということは、それだけ売り物があったという
こととなり、市場の金利上昇圧力の強さを物語っています。

本日3日には、EUとウクライナのサミットが開催されます。
ウクライナの集合住宅に対するロシアの攻撃は止まず、多くの民間人が犠
牲になっている中、侵攻開始1年を前に攻撃は激しさを増しています。
欧米がウクライナへ数多くの戦車の供与を決めているため、ロシアはその
前に一気に攻撃を強めるとの観測もあるようです。
プーチン氏は2日、「戦場で負けるわけにはいかない」と述べており、ゼ
レンスキー大統領は戦車以外にも、米国のF16戦闘機などの供与も要請
しています。ウクライナでは、来週からドイツ製戦車「レオパルト2」の
訓練が開始されるとのことです。

今夜10時半には米1月の雇用統計が発表されます。
非農業部門雇用者数は「18万9000人」と予想されており、12月の
「22万3000人」からは減少すると見られていますが、仮にこの程度
の数字であったら、労働市場では依然として景気抑制策の効果は出ていな
いと考えられそうです。
週間失業保険申請件数は低水準が続いており、FRBが目指す物価目標に
とっての「障害」をなかなか取り除くには至らない状況が続いています。

本日のドル円は127円50銭~130円程度を予想します。


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