fc2ブログ

ユーロ円146円に接近 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は小動きながら堅調に推移。今夜の米3月の
CPIを見極めたいとする雰囲気の中、133円81銭まで
ドルが買われる。
◆ユーロドルはやや水準を切り上げ、再び1.09を挟む展開に。
◆S&P500は横ばいとなり、ダウは4日続伸するなど
株式市場はまちまちの動き。
◆債券もほぼ横ばい。長期金利は3.42%台で推移。
◆金と原油は揃って上昇。

本日の注目イベント

◆英   米英首脳会議(ベルファスト)
◆米   3月消費者物価指数
◆米 3月財政収支
◆米   FOMC議事録(3月21-22日分)
◆米   バーキン・リッチモンド連銀総裁、会議で挨拶
◆米   G20財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、13日まで)
◆米   デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、討論会に参加(オンライン)
◆米   ベイリー・BOE総裁講演(ワシントン)
◆加   カナダ中銀政策金利発表

IMFは11日、世界経済見通し(WEO)を発表しました。
世界の成長率は今年「2.8%」、来年「3.0%」と見込み、1月時点の予測
からそれぞれ0.1ポイント引き下げました。
IMFのグランシャ・チーフエコノミストは「過去1カ月半の金融混乱の結果、
リスクは多くの部分で下方方向に傾いている。今は制御下にあるが、金融環境が
大幅に悪化するようならば、より急激で深い景気下降につながることを懸念して
いる」と説明し、「シリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャーバンクの先月
の予想外の破綻および、クレディスイス・グループの救済は市場を揺るがし、金
融安定への懸念に火を付けた。経済成長と銀行システムの健全性を維持しながら
インフレを鎮静化させる中央銀行の取り組みが複雑さを増した」と指摘していま
す。
一方この日ワシントンで講演したイエレン財務長官は、IMFの見解とはやや異
なり、2月に自身が表現していた、世界経済は「昨秋に大方が予想していたより
も良好な状況だ」との見方を振り返り、「その基本的な状況は概ね変わっていな
い。インフレは高止まりしているが、インフレが鈍化したことを示す歓迎すべき
兆候が過去半年に見られた」と述べ、やや楽観的な見方を維持していました。
(ブルームバーグ)

今後のFRBによる金融政策の方向性についても、NY連銀のウイリアムズ総裁
はインタビューで、「インフレを確実に押し下げるために必要なことを行わなけ
ればならない」とし、「インフレは低下しつつあるものの、依然として米金融当
局が目指す2%を大きく上回っている。あと1回の利上げは妥当な出発点だ」と
の見解を示しています。
またシカゴ連銀のグールズビー総裁も講演で金融政策に触れ、「金融面での向い
風について不透明感が強いことを踏まえると、われわれは慎重姿勢でいる必要が
ある」と発言し、「インフレを押し下げる上でこの逆風がどの程度作用するのか
が分かるまで、さらなるデータを集め、過度な利上げは慎重であるべきだ」とハ
ト派寄りの見方を示しています。
グールズビー総裁は、今年のFOMCでの投票権を持っています。また、NY連
銀のウイリアムズ総裁については「別格」であるため、常に投票権は付与されて
います。

今夜発表の「3月の消費者物価指数(CPI)」を前に、昨日の金融市場は「様
子見」の雰囲気が強く、大きな動きは見られませんでした。
そのような中でも、ドル円は堅調に推移し、クロス円ではユーロ円が146円近
くまで
上昇するなど、前日の植田日銀総裁の会見が尾を引いているのか、円が売られる
展開は変っていません。
もっとも、今夜のCPI次第ではその勢いが加速する可能性もあるし、一変する
可能性もあります。CPIの市場予想については、10日付けの「今週のレンジ
予想」で記した通りです。蓋を開けてみなければ分かりませんが、インフレ率の
鈍化傾向が見られるのではないかと個人的には予想しています。
また、政策金利据え置きの予想が強まっていた中、0.25ポイントの利上げを
決めた「3月会合の議事要旨」にも注目しておきたいと思います。
同会合後の会見でパウエル議長は、「利上げの一時停止も検討した」と述べなが
らも、「これまでの大幅な累積的な利上げでも、今後銀行システムの安全性には
問題はなく、銀行危機をこれ以上深刻化させることはない」といった自信を示し
ていました。インフレ抑制を優先し、0.25ポイントの利上げに踏み切ったこ
とを考えると、タカ派的な議論が多かったのではないかと推測します。

本日のドル円は131円50銭~134円50銭程度を予想します。


スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gaitameonline.blog50.fc2.com/tb.php/3598-bd118816

このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判
断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊
社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外国為替証拠金取引とは、元本や利益が保証された金融商品ではありません。お取引した通貨にて、
相場の変動による価格変動やスワップポイントの変動により、損失が発生する場合があります。
レバレッジ効果では、お客様がお預けになった証拠金以上のお取引が可能となりますが、証拠金以上の
損失が発生するおそれもあります。個人のお客様の取引に必要な証拠金は、各通貨のレートにより
決定され、お取引額の4%相当となります。証拠金の25倍までのお取引が可能です。
(法人のお客様の取引に必要な証拠金は、通貨ペア、取引コースにより1万通貨あたり3,500円から
34,000円の範囲内であり、証拠金の約200倍までの取引が可能です。)当社では、
「オフセット注文™」以外の取引手数料、口座維持手数料を無料としておりますが、
取引レートの売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があり、
また諸費用等については別途掛かる場合があります。当社は法令上要求される区分管理方法の
信託一本化を整備いたしておりますが、区分管理必要額算出日と追加信託期限に時間差があること
等から、いかなる状況でも必ずお客様から預かった証拠金が全額返還されることを保証するもの
ではありません。ロスカット取引は、必ず約束した損失の額で限定するというものではありません。
通常、あらかじめ約束した損失の額の水準(以下、「ロスカット水準」といいます。)に達した時点から
決済取引の手続きが始まりますので、実際の損失はロスカット水準より大きくなる場合が考えられます。
また、ルール通りにロスカット取引が行われた場合であっても、相場の状況によってはお客様より
お預かりした証拠金以上の損失の額が生じることがあります。お取引の開始あたり、
契約締結前交付書面を熟読の上、十分に仕組みやリスクをご理解いただき、ご自身の判断にて
開始していただくようお願いいたします。