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米債務上限問題基本合意に達する 

ひと目で分かる昨晩の動き 

NY市場

◆ドル円は続伸。発表されたPCEデータが市場予想を超え米金利も
上昇したことから、ドルは朝方から買われ、140円73銭まで上昇。
◆ユーロドルでもドル高が進み、1.0702まで売られたが、
1.07台はキープ。
◆株式市場は大幅反発。債務上限問題で合意の観測が強まり、リスク
資産が買われた。ダウは328ドル上げ、S&P500も54ポイント
買われ、4200の大台を回復。
◆債券は朝方には続落して始まったがその後買われる。
長期金利は3.79%台に低下。
◆金はほぼ横ばい。原油も小幅ながら反発。

◆4月個人所得                 →  0.4%
◆4月個人支出                 →  0.8%
◆4月PCEデフレータ(前月比)        →  0.4%
◆4月PCEデフレータ(前年比)        →  4.4%  
◆4月PCEコアデフレータ(前月比)      →  0.4%   
◆4月PCEコアデフレータ(前年比)      →  4.7%
◆4月耐久財受注                →  1.1%
◆5月ミシガン大学消費者マインド(確定値)   →  59.2

本日の注目イベント

◆日  3月景気一致指数
◆日  3月景気先行指数(CI)(改定値)
◆英   休場(バンクホリデー)
◆米   休場(メモリアルデー)


米債務上限問題を巡っては、先週末金曜日のコメントで、「交渉が今週末に合意し、
来週にも議会の承認を経てぎりぎり6月1日にはバイデン大統領が署名を行い、な
んとか最悪の事態を回避するのではないかと、個人的には予想していますが、どう
でしょう」と書きましたが、ほぼ予想通りの展開でした。
マッカーシー下院議長はメディアに向けて、「 After few weeks negotiation ,we
have come to the agreement in principal」(基本合意に達した)と述べ、31
日には議会で採決され、その後バイデン大統領の署名が行われる見通しです。

ただ、合意は「妥協の産物」で、両者とも晴れ晴れとした姿勢を見せてはいません
。結局、「デフォルトを避ける」ことを最優先した格好で、バイデン大統領も、(
合意したが)「誰もが望むわけではないことを意味する」と、奥歯に物の挟まった
言い方で、「妥協」であったことを認めた格好です。
低所得層向けの支援策では、支給要件を厳しくする共和党の要求に、民主党から反
発があったとブルームバーグは報じています。
マッカーシー下院議長も28日、FOXテレビの番組で、「皆が全てにおいて満足
しているわけではないだろうが、正しい方向への一歩だ」と発言し、民主党議員の
一部に加えて、「共和党議員の過半数がこの法案に賛成票を投じると思う」と話し
ています。
基本合意に達する前には、早ければ6月1日とされていた「Xデー」は、資金繰り
の観点から6月5日まで延期されたようですが、これでようやく「米債務上限問題
」は落ち着きます。
現行の債務上限額を超えても、2025年までの2年間は、時限措置として法案に
盛り込まれるようです。従って、来年はこの「年中行事」も見られないかもしれま
せん。

ドル円は、それでも先週の流れを引き継ぎ、週明け早朝には140円86銭前後ま
で買われ、ドル高の流れが続いています。
先週は、債務上限問題の不透明さから株式と債券が売られ、金利上昇に伴ってドル
円はほぼ一貫して買われました。
「基本合意」したということで、今週はその逆の動きが想定されますが、今のとこ
ろその気配は感じられません。
今日は米国が「メモリアルデー」のため、NY市場は休場ですが、焦点は米債券市
場が明日、どのような反応を見せるのかという点です。教科書的に考えれば株と債
券が買われ、金利低下に伴ってドルが売られ易いとみます。。今日の日経平均株価
も大幅高になると予想していますが、一方で、株高は「リスクオン」につながり、
低金利の円が売られ易い面も意識しないといけないのかもしれません。

底堅い動きを見せているドル円の、この上方のターゲットは、昨年11月に付けた
141円台半ばから142円台前半ということになります。
円はドル以外の主要通貨に対しても売られており、円全面安の展開がさらに続くよ
うだと、貿易収支の赤字幅拡大につながり、それがドル需要を増加させ、さらに円
安が進むといった、昨年と同様な「悪循環」に陥る可能性もなくはありません。
いずれにしても明日の米債券市場を見極めたいと思います。

本日のドル円は139円80銭~141円50銭程度を予想します。


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