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ユーロ一段と売られ、ユーロ円一時113円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ギリシャの財政支援の対応を巡る思惑から、ユーロ中心の荒っぽい
    相場展開が続く。
  • ユーロドルは1.41台後半からジリ安が続き、欧州時間には一気に
    1.40台後半まで下落。その後1.41台半ばまで買い戻されたものの、
    NYでは再び1.40台まで売られた後、米経済指標の好転から1.42台
    まで買われるなど荒っぽい値動きに。
  • ドル円はやや「蚊帳の外」で、積極的に手掛けるには材料に欠けた。
    「ドル高ユーロ安」に引っ張られる形で、80円台半ばまで円が強含む場面が
    あったものの、値動きは緩慢。
  • EU.IMFはギリシャの第2次支援については7月11日の会合
    で決めると発表すると同時に、第1次支援分の120億ユーロ(約1兆3700億円)
    については融資を実行することを決定。
  • 株式市場は反発。住宅着工件数などが市場予想を上回るなど、経済指標の
    好転を背景に買い物が優勢となり、ダウは64ドル高。ナスダックは小幅に続落。
  • 債券相場はギリシャ問題の混迷から続伸し、長期金利は小幅に下落。
  • 金、原油はそろって上昇。
  • 週間失業保険申請件数 → 41.4万件
  • 5月住宅着工件数 → 56.0万件
  • 6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 → -7.7



本日の注目イベント


  • 欧   ユーロ圏4月貿易収支
  • 欧   トリシェ・ECB総裁講演
  • 欧   ビニスマギ・ECB理事講演
  • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数
  • 米   5月景気先行指数





前日に引き続きユーロドルがめまぐるしい値動きを見せています。

今週だけでも1.45台に迫る水準から、昨日のNY市場では1.4078まで下落し、

ほぼ一本調子で売られる展開が続いています。

材料はもちろん、ギリシャの財政支援をめぐる問題です。



EU、IMFあるいはECBなどと、

欧州の大国ドイツなどが主張する支援の枠組みの違いから、

投機的なユーロ売りが続いています。

同国に対する緊急融資、120億ユーロは実施されるとの見通しが立ったことから

ユーロドルは上記底値から150ポイントほど買い戻されて1.42台で引けていますが、

依然として予断は許しません。

前日パパンドレウ首相が、自身の辞任をかけて

野党との連立を迫りましたがあえなく拒否されています。

また、アテネでのデモも収まらず、このままではIMF・EUなどからの融資の条件である

「財政再建」が達成されないとの見通しから、

金融市場では「ギリシャ売り」が加速しています。



債券市場では10年債利回りはさらに上昇(価格は下落)し18%を超え、

2年債については一時30%を超える水準まで売られています。

さらに、国債を保証するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は

2050bp(ベーシス・ポイント)まで上昇し、

ギリシャ国債のデフォルト(債務不履行)を織り込む形で拡大しています。

ブルームバーグによると、CDSスプレッド2050bpは、

5年以内のデフォルトの確立81.5%示唆する水準だと報じています。

また、これらの動きに呼応する形でアイルランド、ポルトガル、

さらにはスペインの国債の利回りも上昇しています。



ギリシャの財政問題の解決に「決定打」が出てこないことから、

ユーロは下落しながらも乱高下が続いています。

しかも値幅を伴って荒っぽい動きをすることから、

ユーロドルのオプション1週間物のインプライド・ボラティリティー(予想変動率)も

16.8%と、2010年11月以来の高水準を記録しています。

これは市場参加者の多くが、ユーロドルは今後も

「値動きが大きい」と予想していることを表しています。

ユーロ円は昨日、一時113円台まで売られましたが、これもドル円の影響はほとんどなく、

ユーロドルの値動き通りの動きをしていました。

ユーロ円以外のクロス円もほぼ同様な動きと考えられます。



昨日81円台まで上昇した後、再び80円台半ばまで下落したドル円ですが、

なかなか方向感が見いだせません。

81円台半ばから上の部分と、80円を割り込んだ部分を除くと、

約2ヵ月間80円台を中心に1円50銭程度の値幅になっています。

もともと「実需取引」の多い通貨と言われていますが、

「値ごろ感」という言葉があるように、ある程度下落するとドル買いが出てくるし、

ある程度上昇するとドル売りが出てきます。

その「値ごろ感」は足元では80円30銭-80円90銭といったところでしょうか・・・。

ギリシャをめぐる情報が為替市場を支配しているため「主戦場」は欧州時間です。

今日も東京時間帯では特段の情報がない限り大きな値動きはないと思われます。

本日もトリシェ総裁をはじめ、ECB関係者の講演が予定されており、

ギリシャ支援についての発言が見込まれることから、

欧州市場が開くまで体力を温存するのも重要な戦略かもしれません。



日曜日には梅雨の晴れ間が見込めるかもしれません。

良い週末を・・・・。







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