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ドル円介入で一時80円台に。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 政府・日銀が市場介入に踏み切ったことで、ドル円は次々と「大台」を
    切り上げ79円台半ばまでドル高に。その後の欧州市場でも断続的にドル買い
    を継続したことで一時80円25銭と、80円台を回復。
  • NY市場では株安からリスク回避の流れが加速する中、ユーロ、豪ドルが
    大幅に売られたが、介入の効果もあり円の上昇は限られた。78円台半ばまで
    下落した後、79円絡みで引ける。
  • 株式が急落。ダウは前日比512ドル安と、2009年3月以来の大幅な下げを
    記録。トリシェ・ECB総裁がイタリア、スペインのソブリンリスクに触れ、域内の
    景気が下振れする可能性を指摘したことがきっかけ。ダウ平均株価は一気に
    1万1300ドル台まで下落。
  • 債券相場は大幅高。株安から資金流入が続き、10年債利回りは今年の最低を
    大幅に更新し2.4%台まで低下。
  • 金は小幅に反落。原油価格は5ドルを超す大幅安となり90ドルの節目を
    大きく下回り86ドル台に。
  • 週間失業保険申請件数 → 40.0万件



本日の注目イベント


  • 豪   RBA四半期金融政策報告
  • 日   6月景気動向指数
  • 日   白川日銀総裁記者会見
  • 独   独6月鉱工業生産
  • 米   7月雇用統計
  • 加   カナダ7月失業率





政府・日銀がついに円売り介入に踏み切りました。

昨日のコメントでも「介入は時間の問題」と指摘し、

介入の実施はある程度よそうできましたが、意外だった点が二つありました。

一つは介入水準です。

77円台では行われる可能性は低く、

76円台のどこかで実施するのではないかと見ていましたが、早めの行動を取った様です。

予想外の行動に出ることによって効果を上げることができたと言えます。



二つ目が「執拗な介入姿勢」です。

介入に踏み切ってからはほとんどレートが下げることなく

「大台」を次々に塗り替えていきました。

特に後場から欧州市場にかけて80円台に乗せるまでは10銭の下落さえ見られず、

常にビッドアップを繰り返した様です。

このためドルの売り場を探していたロング筋には

「待てばさらに上値で売れる」といった安心感を持たせる結果となり、

「80円がひとつのメド」となりました。

この結果、80円を回復してからは一気に79円台前半まで下げる場面がありました。



本日は米雇用統計が発表されますが、

これまでの傾向からすると悪化している可能性も否定できません。

介入をせずに77円近辺で雇用統計を迎え、

市場予想を下回った場合にはドル売りが加速し手のつけられない状況も想定できます。

そんな中で「ドル買い円売り」介入を実施しても効果は限られます。

さらに市場がNYということもあり、介入しづらい面もあります。

そんな状況も踏まえ早めに介入に踏み切ったものと思われます。

また、東京市場以外でも継続的に介入の手を緩めず円売りを行ったことで

「政府・日銀は本気だ」といった姿勢を見せつけることにも成功しました。

欧州時間に80円台までドルを押し上げた時には思わず拍手をしたい気持ちになったのは、

私だけではなかったと思います。

「達成感」に似たものさえ感じました。



今回の大規模(正確な規模はまだわかってはいませんが)な介入で、

ドル円をちょうど3円押し上げることに成功しました。

単独介入の可能性が高かったことから、「介入の効果は2円程度」と見ていましたが、

予想外の効果にやや驚いています。

今回の介入はそれほど「腰の入った介入」だったことが伺えます。

問題はこの後の相場展開です。

ポイントは本日も継続的に介入を行うのかどうかに絞られます。

介入の手を緩めれば再びドル安が進む可能性があるからです。



ドル円を円高方向に向かわせる要因の一つが米株式市場の行方です。

昨日NYダウは記録的な下げを演じました。

ECB理事会で新たに資金供給を行う追加緩和が決定され、

その後のトリシェ総裁の記者会見の発言が下落の引き金になったようです。

総裁は、域内の景気に下振れるリスクが高まっているとし、

イタリア、スペインの国債利回りがユーロ導入以来最高水準に達していることで

資金供給を潤沢にすることにも触れています。



ただ、この内容だけでダウが500ドルを超えて下げたことは説明できません。

根底には先月後半から始まっていた「株価の調整」があり、

その背景には米債務上限問題を巡る議会でのチキンレースや、

財政赤字削減に伴い歳出抑制、あるいは米国債の格下げリスクなどが

複合的に絡み合っていたことがあるかと思います。

さらに米株式市場は「システム売買」が盛んで、ある水準を下回ると売りが発動され、

さらに下落に拍車がかかるという構図になっています。

昨年5月6日には、ダウが一時980ドルと暴落し、

その後値を戻し前日比347ドル安で引けたことが記憶に新しいところです。

世界の株式市場をけん引するNY株式市場が安定しないことは「リスク回避」に繋がり、

円が買われ易い状況が続くことを意味します。



昨日の効果的な介入でひとまず「史上最高値の更新」は遠のきました。

しかし、本源的は「米景気回復の遅れ」がドル安に繋がっていることから、

今後の米経済指標次第ではまだドルの下落リスクは残っていると考えるべきでしょう。

今週は比較的涼しい夏でしたが、来週からはいつもの夏に戻りそうです。

良い週末を・・・・。










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