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FOMCを受け「リスク回避」が加速。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • FOMC声明文では「景気の下振れ」に言及。事前予想通り
    「ツイスト・オペ」を決定した。
  • 発表前にはユーロドルは上昇し、1.38台に迫る水準まで
    ユーロ高が進んだものの、発表直後からは一転してドル高が進み、
    ユーロドルは1.35台まで下落し安値圏で引ける。
  • 「リスク回避」の流れが加速したことで、「ドル高、円高」が進み
    豪ドルも対ドルでパリティに迫る水準まで下落。
  • ドル円は76円台の半ばを超える水準から76円台前半で一進一退。
    他の主要通貨程ドル高は進まず、クロス円は軒並み一段の円高に。
  • 株式市場は大幅に反落。米景気の先行きに対する悲観的な見方や、
    「QE3」が無かったこと、大手米銀バンカメの2段階格下げなどに反応し、
    ダウは前日比283ドルの大幅安。
  • 債券価格は大きく上昇。短期債と長期債を入れ替える「ツイスト・オペ」
    が決定され、株価が大幅に下落したことが背景。10年債利回りは
    史上最低水準にまで低下。
  • 金、原油はともに小幅な下落に留まる。
  • 8月中古住宅販売件数 → 503万戸



本日の注目イベント


  • 欧   9月ユーロ圏消費者信頼感
  • 米   BRICKS(新興5カ国)財務相会合(ワシントン)
  • 米   野田首相国連総会で演説
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 米   8月景気先行指数
  • 米   7月住宅価格指数
  • 加   カナダ7月小売売上高





注目されたFOMCの内容は、事前予想通り「オペレーション・ツイスト」を決定し、

残存期間6-30年の国債を4000億ドル(約39兆円)購入し、

期間が3年以内の国債を同額売却することを決めました。

これ以外には一部で期待されていた「QE3」は見送られ、

準備預金の利率を引き下げるなどの政策変更もなかったことで、

株式市場が大きく「失望売り」で反応しました。

この決定には前回同様に、メンバーのうち3人が反対に回っています。



声明文では「景気見通しに対しては著しい下振れリスクが存在し、

これには世界の金融市場における緊張が含まれる」と指摘し、

さらにインフレに関しては「今年初めより緩やかになった模様だ。

しかしながら委員会はインフレとインフレ期待の展開を引き続き注意深く見守っていく」との

認識が示されています。

また、今回の措置により「長期金利に低下圧力がかかり、

広範囲な金融の状況がより緩和的になるのを助けることになる」と、

長期金利の低下が住宅市場回復にプラスに働き、

企業活動を活発にすることで雇用の拡大を図ることを狙ったものと理解されます。



しかし同時に声明文には米景気の「下振れリスクが存在する」ことも指摘しており、

株式市場はこれに大きく反応したように思います。

投資家は、今回のFOMCの決定が景気浮揚に与える影響は限られるとの認識を強め、

株式市場では引けにかけて急速に売りが膨らみ株価の急落に繋がっています。

さらに追い打ちをかけるように、

格付け会社ムーディーズが大手米銀のバンク・オブ・アメリカとウェルズ・ファーゴの

長期債格付けを引き下げ、シティーの短期債も引き下げたことが、

金融セクターの株価の下げをけん引しました。

また、IMFは今回の欧州危機による欧州国債の下落で、

EUの金融機関が2000億ユーロ(約21兆円)の含み損を抱えている

可能性があると発表し、米国だけではなく世界的に景気後退がさらに加速するのでは

との不安が「リスク回避」への流れを一段と推し進める結果に繋がったと言えます。



その結果、高金利通貨や新興国通貨が売られ、ドルと円が買われる展開になっています。

ドル円は76円台で推移しており、水準的には変わっていませんが、

ドル以外の主要通貨に対しては急速に円高に振れています。

昨日の東京市場の午前中には76円12銭まで円高が進み、

円の最高値に迫る水準までドル安が進む場面がありましたが、

その直後には日銀による「レートチェック」の噂もあり

76円台半ばまでドルが買い戻される展開が観られました。

このところ円の独歩高が進み、

ドル以外の通貨に対しても円が買われ介入の可能性が高まっています。

本日も日経平均株価は大きく下落すると観られています。

「円の独歩高プラス株安」から政府・日銀としても放置できない状況が整いつつあります。

介入の可能性は十分あると思いますが、過度な期待は禁物です。

介入期待でドル円などをロングにし、

クロス円でも円売りのポジションを大きく膨らませるのは得策ではありません。

介入期待感が高まったとはいえ、そう簡単に介入に踏み切るものではありません。

通貨当局もより効果の出るタイミングを狙っているからです。



FOMCが終わって、市場は今回の決定の効果を見極めたい

との雰囲気が優勢となりそうです。

長期金利のさらなる低下が米景気に好影響を与えるのはまだ相当な時間を要します。

その前に株価の下落が続けば、

むしろ個人消費の低下に繋がり景気回復の足を引っ張る可能性すら考えられます。

その結果「リスク回避」がさらに進み、

相対的に円への需要が高まり易い展開が予想されます。

今朝の経済紙が伝えるように、

外国人の保有する日本国債の残高が急増していることがいい例です。

一段の円高を回避するためにも、

介入だけではなく日銀による追加緩和などの「行動」が求められます。











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