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イタリア国債急落でユーロ売り加速。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • ユーロが急落。イタリアの10年債の利回りが危険水域の7%を
    大きく超えたことから、同国の財政懸念が一気に高まりユーロは対ドルで
    1.38台から1.35台に、約300ポイントの下落。
  • ユーロは対円でも105円台まで急落し、約2週間ぶりの安値水準に。
  • ドル円はアジア市場で77円54銭まで下落したものの、依然として
    サポートである77円50銭近辺への意識が強く反発。ユーロが対ドルで下落した
    こともあり、やや円売りドル買いが優勢だった。
  • イタリアの債務危機問題が拡大したことでNY株式市場は大幅に下落。欧州首脳が
    ユーロ圏をまとめられない恐れがあるとの懸念が強まり、ダウは前日比390ドルに
    迫る下落を見せ、ほぼ全面安の展開に。
  • リスク回避の流れが強まり債券価格は急上昇。10年債利回りは1.96%台に
    下落し「質への逃避」が加速。
  • 金価格は3日ぶりに反落。原油価格は在庫統計を受け98ドル目前まで上昇した
    ものの、景気悪化懸念から反落し95ドル台後半で引ける。




本日の注目イベント


  • 豪   豪10月雇用統計
  • 日   10月マネーストック
  • 日   10月消費動向調査
  • 中   中国10月貿易収支
  • 独   独10月消費者物価指数(確報)
  • 欧   ECB月例報告
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 欧   シュタルク・ECB理事講演
  • 英   BOE金融政策員会
  • 米   9月貿易収支
  • 米   週間失業保険申請件
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演





欧州市場からNY市場にかけてユーロドルが急落しました。

懸念されていたイタリア国債が大きく売られ、

10年債利回りは節目と観られていた7%を大きく超え、

一時7.246%まで上昇(価格は下落)したことが背景です。

決済機関LCHクリアネットがイタリア国債の取引で、

顧客に求める預金の比率(一種の保証料)を従来の6.65%から11.65%に

引き上げたことで同国の国債売りが優勢となり、

利回りが7%を超えるとさらに売りが加速しました。



市場の関心はギリシャからイタリアに移っており、

とりわけリスクに敏感なイタリア国債の行方に注目していました。

これまでEU、IMFなどから資金支援を受けてきた南欧諸国がいずれも、

自国の10年もの国債の利回りが7%超えたことが一つの

きっかけになっていたことに注目したわけです。

経済規模で欧州第3位のイタリアが資金調達に困難な状況になれば、

欧州金融安定基金(EFSF)を1兆ユーロに増額しても救済できないとの試算もあり、

同国の国債の利回り急上昇でその懸念が一気に高まりユーロ売りに繋がりました。



これまでにも何度かこの欄で述べてきましたが、

ユーロドルは1.36台半ば~1.38台半ばでのレンジ相場でした。

昨日の東京時間でも1.38半ばを何度かテストする場面がありましたが、

結局抜けきれずに欧州市場に入り、イタリア国債の下落から急落し、

レンジの下限の1.36台半ばを大きく抜ける流れに繋がっています。

ユーロドルは既に「日足」でも一目均衡表の「雲」の下限を抜き

「下落傾向」を鮮明にしています。

この先さらに売られ1.35台を割り込むと「遅行スパン」でも逆転が表れ

一段の下落に繋がり、1ヵ月前に記録した1.31台が

視野に入ってくることも考えられます。

テクニカルで観る限り、ユーロドルの戻りは

1.36あたりがいっぱいになりそうな気配です。



ギリシャから始まった欧州の財政危機はアイルランド、ポルトガルを経て

いよいよ欧州の大国イタリアにも迫ってきました。

イタリアの経済規模はギリシャの比ではありません。

国債の発行残高も欧州最大国ドイツをも上回り最高額です。

当然ながら独仏英の巨大銀行はイタリア国債を大量に保有しており、

フランスのBNPパリバなどは既に同国国債の保有額を圧縮させる動きを見せています。

イタリア国債の下落がさらに続けば、

欧州の銀行は含み損が増え経営を圧迫することに繋がり、

場合によっては格下げの対象になりかねません。

また、EUがギリシャ国債を保有する銀行にヘアカットを求めたような事態になると、

その影響は甚大で金融不安に発展する可能性もあります。

今回のイタリア国債の7%超えはこのように重大な意味合いがあるということになります。



欧州首脳にとっては「一難去ってまた一難」というところでしょうが、

ギリシャと決定的に異なるところは、

イタリアは単年度の財政収支(プライマリーバランス)は黒字だという点です。

単年度の財政収支を黒字化するのに四苦八苦しているギリシャとは大きく異なります。

また競争力があり、欧州を代表する産業も多くあることから

来週にも議会を通過すると観られている緊縮財政策を実施していけば、

財政問題は次第に沈静化していくことも考えられます。

ベルルスコーニ首相の辞任が決まり、

後任の首相にだれが就任するのか不安要素はありますが、

今後の行方を注意深く見る必要があります。

特に来週14日には国債の入札を控えており、目先この行方が最大の焦点になります。



リスク回避の流れが強まってきたことから、再び円高への懸念がでてきました。

昨日の海外市場ではユーロの下落に伴ってドルが買い戻された影響もあり、

ドル円ではドルが比較的堅調でした。

ただ、欧州の債務問題がさらに拡大すると10月初めに観られたように、

ドルと円が買われ、ユーロ円が100円台を記録したような

円独歩高の可能性もくすぶります。

既に78円台が重くなりつつある中、

連日述べているように77円50銭辺りが重要な下値の節目です。












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