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米雇用統計の改善にユーロ下落。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • 11月雇用統計の発表を受け、ドル円は堅調に推移。
    失業率の大幅改善を受け、米雇用に明るさが見えてきたことから
    ドル円は一時78円台まで上昇。ただ、非農業部門の雇用者数が
    やや期待はずれだったこともあり、上昇は限定的だった。
  • ユーロドルは上記雇用統計後、ドル高が進んだことで大幅に下落。
    一時、1.33台まで売られたものの1.34近辺で引ける。
  • イタリアのモンティ首相は4日、約300億ユーロ(約3兆1300億円)
    の緊急財政措置を発表。本日の議会に提出し成立を目指す。ユ-ロはこの報道を
    受け、今朝がたのオセアニア市場では1.34台半ば場まで反発して取引が始まる。
  • 株式市場は前日と変わらず。雇用統計を受け高く始まったものの、その後上げ幅を
    縮小し、前日とほぼ同水準で引ける。
  • 債券市場は米失業率の低下を材料に売られる場面があったものの、欧州信用危機
    に対する不安が依然として優勢となり引けにかけて下落。
    10年債利回りは2.03%に下落。
  • 金、原油は小幅に上昇。
  • 11月非農業部門雇用者数 → +12.0万人
  • 11月失業率 → 8.6%




本日の注目イベント


  • 中   中国11月HSBCサービス業PMI
  • 欧   ユーロ圏10月小売売上高
  • 欧   エンリア・欧州銀行監督機構(EBA)議長講演
  • 欧   ショイブレ・独財務相、ハンガリー、ルーマニアなどの財務相と会談
  • 英   英11月サービス業PMI
  • 米   11月ISM非製造業景況感指数
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演





米11月の失業率は8.6%、非農業部門雇用者数は12万人の増加。

この内容はそれほど悪い数字ではなく、

特に失業率は2009年3月以来の水準に低下しています。

本来ならもう少し、ドルが主要通貨に対して上昇してもよいのでは、と感じましたが、

非農業部門雇用者数の事前予想が12.5万人増だったことと、

2日前に発表されたADP雇用者数でも20.6万人の増加だったことで、

市場の期待が大きかった分、失望感もあったのではないかと思われます。

ただ、非農業部門雇用者数については10月分が8万人から10万人に、

また9月分も15.8万人から21万人にそれぞれ上方修正されており、

先週来続いていた米経済指標の改善は「雇用」にまで波及してきた可能性もあります。



雇用者数について、FRBは20万程度の増加が望ましいとしていることから、

このまま改善傾向が続けば、今年の2月頃の状況に戻ることも考えられますが、

問題は失業率の方です。

大幅に改善したとは言っても依然として水準は高く、

FRBは7%以下が利上げの条件としていることから、

来年にかけて先ずは8%を割り込むかどうかに注目したいと思います。

来年は米大統領選もあり、

このままの失業率ではオバマ大統領の再選は難しいとの見方があります。

因みに、オバマ大統領が就任した2009年1月の同指数は7.1%でした。



雇用統計を通過したことで、今年最大の注目イベントは終わりました。

残るは、来週13日のFOMCですが、

上述のように米経済指標にやや改善期待が持たれる状況から、

これまでに比べ「追加緩和」観測は後退しているものと観られます。

おそらく大きな政策変更は「温存」され、

追加緩和は2012年以降に持ち越される可能性が高いと予想しています。



今週は欧州首脳会議があり、

ここでどのような対策が打ち出されるか世界中が注目しています。

これに先立って、フランス・サルコジ大統領と、

メルケル・ドイツ首相が本日パリで会談する予定です。

フランスの日曜紙ジュルナル・ディマンシュは、

「この会談で欧州制度の抜本的な改革案について合意に達しない可能性がある」、と

報じているようです。

同紙によると、両首脳はECBの役割やユーロ圏諸国財政の厳しい監視と

規律違反国への制裁の可能性など、

いくつかの問題では一致していないとしているようです。(ブルームバーグ)



ただ、これまでも「時間稼ぎ」との批判が続いていたなか、

ある程度の妥協案を見出さないと市場は再びイタリアなど高債務国の債券売りを加速させ、

ユーロの下落に繋がる恐れがあります。

「ECBによる無制限の域内債券の購入」や「ユーロ共同債の発行」など、

幾つかの対策案は出されてはいますが、いずれもドイツの反対にあって実現しません。

ドイツとしても自国の負担増や、

中央銀行の規律や信頼性が損なわれるなどの反対理由があるとしても、

何らかの合意点を見出さないかぎりユーロ圏の存続さえ危うくなる状況だけに、

どのような対応をするのかが注目されます。

最近ではギリシャのユーロ圏からの脱退だけではなく、

ドイツのユ-ロ圏からの離脱の可能性の方が高いのではないかとの風聞も聞こえてきます。

今週はECB理事会に加え、

欧州首脳会談の行方が通貨ユーロの将来性をも決める重要な週になりそうです。



ドル円は78円台の定着には失敗してはいるものの、

「日足」を観ると「120日移動平均線」でサポートされているのが見て取れます。

77円台半ばを下回らない限りこの状況は続きますが、

まだ反転するには「時価」が必要です。

79円30銭前後にある「200日移動平均線」が重要だからです。

ここを抜けるには強力なドル買い材料が必要です。

あるいは、ユーロ安が大きく進めばドル高に振れることで、

「円安」への期待感もありますが、10月初めに観られたように、

「安全通貨としての円買い」が起これば、

一気に75円台に円が急騰する可能性もないとは言えません。

ユーロの動きを確認しながら、

78円を中心とした上下50銭のどちらが抜けるかを見極める展開になりそうです。












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