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市場はEU首脳会議待ち。 

ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場


  • EU首脳会議への期待が高まる中、G20主要国が欧州債務危機
    拡大の阻止に向けて、IMFに6000億ドル前後(約47兆円)規模の
    融資枠を設定する検討を進めているとの報道に、ユーロドルは
    1.33台半ばから1.34台前半まで上昇。しかし、首脳会議開催前でもあり
    動きは限定的だった。
  • ドル円はほぼ固定相場状態。77円60-80のレンジを抜けず、
    終始様子見の展開。
  • 豪ドルが堅調。第3四半期GDPが予想を上回る1.0%であった
    ことを好感し、前日の利下げでの下落分を埋める上昇。
    対円でも79円台後半で安定。
  • ドイツ政府高官は、8~9日のEU首脳会議で債務危機対策に合意できない
    可能性があると、非公式に語った。
    ドイツが現行のユーロ圏救済資金と恒久的基金を統合する案を拒否したことを
    念頭に置いた発言と見られる。
  • 欧州から断続的な情報が続くなか、株式市場は危機対応策への楽観的な見方が
    優勢となり株価は上昇。ダウは3日続伸し、約1ヵ月ぶりの高値水準を記録。
  • 米債券相場は反発。S&Pが欧州各国の格付け引き下げの可能性に触れている
    ことで米国債への需要が高まったもの。10年債利回りは低下し2.02%台に。
  • 金相場は3日ぶりに反発する一方、原油価格は小幅に反落。
    ともに値幅は小さく小動き。




本日の注目イベント


  • 豪   豪11月雇用統計
  • 日   10月国際収支
  • 日   11月景気ウォッチャー調査
  • 欧   EU首脳会議(9日まで、ブリュッセル)
  • 欧   ECB政策金利発表・ドラギ総裁会見
  • 欧   コンスタンシオ・ECB副総裁講演
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   週間失業保険申請件数
  • 加   カナダ11月住宅着工件数





欧州からは引き続き好材料、悪材料が発せられ、

EU首脳会議を前にユーロの持ち高調整が続く展開です。

ドイツの5年債入札は好調でしたが、

ドイツ政府高官がEU首脳会議での債務危機対策では

合意に達しない可能性があると語った

との報道でユーロは下落基調に入り、対ドルでは一時1.33台半ばまで売られています。

しかしその後、日経新聞電子版が「欧州支援1兆ドルを確保」と伝えると、

反発に転じ1.34台にのせています。



電子版での報道はIMFが、日米中などG20諸国から

6000億ドル(約47兆円)規模の資金を借り入れ融資枠を設定し、

現在のEFSFと合わせて1兆ドル規模のセーフティネットを構築するというものです。

この額では十分ではないものの、

混乱が続くなか具体的な行動が見えてきたという点では評価することができます。

ただ一方で、この案は将来の欧州版IMFであるESM創設までのつなぎとして

「時間を買っている」ことは明らかで、ESMの早期創設が望まれますが、

これについては依然としてドイツが反対の立場を崩していません。

昨日のドイツ政府高官によるEU首脳会議に対する悲観的な見方も

こうしたことが背景にあるものと思われます。



その注目の会合は今夜からベルギーのブリュッセルで開催されます。

世界中が今回のこの会合が極めて重要だと位置付けていることは、

ガイトナー米財務長官が事前にわざわざ欧州まで足を運び、

ECB総裁やドイツの財務相と会談を行っていることでも明らかです。

焦点はやはりドイツ・メルケル首相の対応です。

これまでのように固くなに「NO」と言い続けるのであれば、会議での合意どころか、

ユーロ圏の将来も危うくなります。

メルケル首相は前日「ユーロ圏にとって重要で避けることのできない決断を下す」

と語っており、この言葉から連想できることは「ドイツが合意に向け歩み寄る」

という風に考えるのは私だけではないと思います。

ある程度市場が納得する対策での合意でなければ、金融市場は大混乱を起こし、

それは結局ドイツにとっても大きな負担になることは

メルケル首相自身が十分認識しているはずです。



EU首脳会議以外にも今夜はECB理事会があり、

政策金利の0.25%の引き下げが確実視されています。

ECBは今年4月と7月に政策金利をそれぞれ0.25%引き上げ、

日米欧で最初に「金融引き締め政策」に舵を切りました。

背景は消費者物価指数が2.5-3.0%に上昇し、

インフレ圧力が高まったことが挙げられます。

ECBとして「最も重要な仕事」である物価の安定を最優先した格好でした。

しかし、その後欧州ソブリンリスクの拡大に伴う緊縮財政もあり、

景気の鈍化が鮮明になってきました。

そのため、新しいECB総裁に就任したドラギ氏は、就任と同時に「利下げ」に踏み切り、

本日の理事会でも再び引き下げるとの見方が有力です。

引き下げ幅については一部に0.5%との予想もありますが、

今後の景気のさらなる悪化の可能性を考えると

一気に0.5%の引き下げは考えにくいと思います。

ECBとしても、政策金利引き下げの余地は温存しておきたいはずで、

まずは今年初めの「政策金利1%」に戻すと観られます。

それにしても1年間に政策金利を2回引き上げ、

同じ年に2回引き下げたとしたら極めて異例なことで、

今後政策運営のあり方が問われることにもなります。



ドル円は引き続き膠着状態に終始しそうです。

値動きのいいユーロドルでさえ動きが限定的です。

ドル円であえてこのタイミングでポジションを持つ意味はありません。

上述のように、欧州問題はまだ明確な方向性が見えず混沌としています。

また市場のエネルギーも溜まっていることから、

結果次第では一方に大きく値が動く可能性もあります。

「今年最後の大勝負」に出る必要はありません。












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